姉妹交流活動の参考事例
姉妹自治体優良事例紹介
- 広島県 広島市
- アメリカ合衆国 ハワイ州
①ホノルル - ロシア連邦 ボルゴグラード州
②ボルゴグラード - ドイツ ニーダーザクセン州
③ハノーバー - 中国
④重慶市 - 大韓民国
⑤大邱広域市 - カナダ ケベック州
⑥モントリオール
交流事業の特色
- 海外に6つある姉妹・友好都市ごとに「姉妹・友好都市の日」を制定し、記念イベントを実施
- 「姉妹・友好都市の日」の記念イベントの企画・運営や姉妹・友好都市のPR等に携わる「ヒロシマ・メッセンジャー」(※)制度を導入
- 市民の企画により、各都市の食文化紹介、音楽演奏、講演会等の交流行事を実施
- 各「姉妹・友好都市の日」の記念イベントの開催時期に、企業等の協力による協賛事業を実施
※ 毎年、各都市ごとに男女2名のヒロシマ・メッセンジャーを公募して選考し、「姉妹・友好都市の日」の記念イベントの企画・運営のほか、小・中学校や公民館の国際理解講座で講師をするなど、幅広く姉妹・友好都市の広報に関わる。
交流事業の内容
海外に6つある姉妹・友好都市を市民にもっと身近に感じ、より深く理解してもらうため、平成13年にそれぞれの都市ごとに「姉妹・友好都市の日」を定め、毎年、この日を中心に市民参加型の記念イベントを開催している。
事業の実施主体は、各都市に関わりのある市民団体、ヒロシマ・メッセンジャー等で構成する実行委員会で、市民団体の代表者等が委員長に就任し、市民の企画により、各都市の食文化紹介、音楽演奏、講演会等の交流行事を行う。
また、市内のホテルやレストラン等の協力により、各「姉妹・友好都市の日」の記念イベントの開催時期に、特別メニューの提供など、その国の食文化を紹介する協賛事業を行う。
姉妹・友好都市提携10周年等の節目となる年には、「姉妹・友好都市の日」で参加者を募って市民交流団を相互に派遣するなど、市民同士の交流事業を行う
広島市の概要 | |
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人口 | 1,138,153人 |
面積 | 905.01km2 |
概況 | 広島市は水と緑に恵まれた自然環境を大切にし、被爆都市としての使命や、中四国地方の中枢都市としての役割などを果たしていくため、都市像に「国際平和文化都市」を掲げ、「水と緑と市民が輝き世界の人々に生きる勇気と希望をもたらす活力ある都市」を目指して、様々な取組みを行っている。 |
姉妹都市交流に係る周辺情報
提携年月日 | 1959年6月15日 |
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姉妹都市提携の経緯 |
①1959年5月、ホノルル市から姉妹都市縁組の申し入れがあり、これを受けて広島市議会は同年6月、両市民の連繁により両都市間の経済文化の交流を増進し、相互の信頼を深めて日米両国間の友好親善に資することを目的として、この申し入れを受理、ホノルル市長あて受諾回答。同年11月、広島平和記念館にて姉妹都市縁組記念式典を開催、本格的な交流がはじまった。 ②1961年8月、スターリングラード(現ボルゴグラード)市から、姉妹都市提携の申し入れがあり、これを期して両市間の人的文化交流が密になった。1968年5月18日、広島市長を団長とする広島市親善使節団がボルゴグラード市を訪問した際、広島市とボルゴグラード市の姉妹都市提携に関する協定を取り決めた。この協定の市議会承認は、その後の国際情勢の変化のために、一時見合わせられたが、1972年9月28日、ボルゴグラード市執行委員会議長を団長とするボルゴグラード市親善使節団が広島市を訪問した際、広島市議会によって承認され、都市提携が成立した。 ③ハノーバー市との交流は、1968年、日独青少年交換事業に広島市の大学生2名が参加し、ハノーバー市を訪問したことに始まる。この青少年交流が、本市との姉妹都市提携への契機となった。市関係者としては、広島市長が1972年、訪欧の帰途に訪問したのが最初。この後、民間、行政両レベルでの青少年交流が活発に続けられ、提携への気運は熟してきた。1983年5月、広島市長がハノーバー市を訪問し、姉妹都市提携の協定書に調印した。 ④1980年から広島市議会訪中議員団が重慶市への訪問を続け、広島、重慶両市間の友好親善の深まりが見られるようになった。1984年には広島市関係者が重慶市を訪問したほか、文化、スポーツの分野での交流事業が展開され、友好親善がますます深まった。こうした交流を積み重ねた後、1986年10月、重慶市長を団長とする親善訪問団を迎えて、広島市で友好都市提携協定の調印式を実施し、友好の新たな出発を祝った。 ⑤1981年に広島で開催された広島県実業団陸上選手権に大邱市を含む韓国慶尚北道の選手団が参加した。それ以降、スポーツ、女性指導者、青少年をはじめ、放送局、大学、公民館の活動団体、税理士会など、幅広い分野で市民相互の活発な交流を重ねてきた。 また、1994年に広島で開催した第12回アジア競技大会を契機に、市民の間にも韓国をはじめアジアとの交流の意識が高まり、こうした中でかねてから友好を深めてきた大邱広域市との姉妹都市提携の気運が盛り上がった。1997年5月、広島市において、両市の市長及び市議会議長によって姉妹都市提携の調印が行われた。 ⑥1986年、当時の広島市長が、モントリオール市で開催された「平和と安全に関する国際会議」に出席、講演したことを契機に交流が始まった。その後、行政及び市議会代表団をはじめ、市民・文化団体等の相互訪問、平和活動、青少年活動、植物園事業など幅広い分野で交流を積み重ね、姉妹都市提携の機運が盛り上がった。1998年5月、広島市長及び市議会議長ほか広島市訪問団がモントリオール市を訪問し、同市において姉妹都市提携調印が行われた。 |
交流事業の展望、課題等 |
「姉妹・友好都市の日」の記念イベントは平成13年度に始まり、今年で6回目となり、市民団体が協力して企画・実施する形態が定着するとともに、姉妹・友好都市の市民との交流を希望する市民が増えている。今後は、市民交流団の派遣に取組むことにより、市民レベルの交流を促進し、各姉妹・友好都市との友好関係を一層深めていきたい。 【具体例:平成18年度実施分】 ②「重慶の日」(5月21日実施) |
- 広島県 呉市
呉市国際交流協会 - 大韓民国 慶尚南道
鎭海市
交流事業の特色
- 交流分野:教育,文化,スポーツ,福祉,運輸等
- 交流事業の特色:姉妹都市提携後,5年間に双方合わせて45回の訪問で,延べ797人の市民が交流している。比較的短い間に,多様な分野で,訪問交流を相互に数多く行ってきたため,両市の関係はかなり濃密なものとなっている
呉市国際交流協会 http://www11.ocn.ne.jp/~kiea/
横路小学校と道泉初等学校の交流会
朝鮮通信使再現行列で韓国の伝統的行進曲を演奏する鎭海子ども国楽芸術団
大和ミュージアムに寄贈される亀甲船30分の1模型(全長1.1m)
交流事業の内容
- 市民訪問団:呉市からの市民訪問団による訪問は,2000年と2004年,韓国随一といわれている「鎭海の桜」の開花時期に合わせて行われた。公募の市民が,チャーター機によりそれぞれ150人,139人訪鎭海し,交流を深めた。
- 教育交流:呉市立横路小学校と鎭海市道泉初等学校が友好校の締結を行っている。双方合わせて3回の訪問を行い,学内での交流会,生徒同士の個人友好書の交換,ホームステイ,交流合宿などで交流を深めた
- 文化・スポーツ:文化分野では,呉少年合唱団と鎭海子ども国楽芸術団の相互訪問公演,呉美術協会と鎭海美術協会による美術展への相互出展と訪問交流を,スポーツ分野では,バドミントンの親善試合を双方で1回ずつ行った。
- 朝鮮通信使再現行列:鎭海子ども国楽芸術団が,江戸時代に朝鮮通信使が立ち寄った呉市下蒲刈町で開催された「朝鮮通信使再現行列」の行進に参加,韓国の伝統的な行進曲を演奏し,沿道の観客を魅了した。
- 交通研修:鎭海市のタクシー・バス運転士等が,毎年呉市内のタクシー・バス事業所で接客マナー等の研修を受けている。
- 大和ミュージアムへの展示物寄贈:『呉市海事歴史科学館(大和ミュージアム)』のオープンに合わせて,鎭海市から1590年代の海戦で豊臣秀吉の軍勢を破り韓国海軍史のシンボルといわれている「亀甲船」の大型模型の寄贈を受ける。
呉市の概要 | 鎭海市の概要 | |
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人口 | 213,122人 2005/1/31現在 |
151,000人 2004/12/31現在 |
面積 | 171.83km2 2004/4/1現在 |
112.76km2 2004/10/30現在 |
概況 | 呉市は,広島県の西南部に位置し,瀬戸内海に面した気候温暖で自然に恵まれた都市である。戦前は東洋一の軍港,戦艦大和が作られた海軍工廠のまちとして,戦後は造船・鉄鋼・機械金属等の重工業都市,海上自衛隊のまちとして知られている。2005年4月,「呉の歴史」と「船を造る技術」をテーマに『呉市海事歴史科学館』がオープンした。 | 鎭海市は大韓民国慶尚南道にあり,釜山市の西に隣接する都市である。韓国海軍の要衝地であり,毎年4月に開催される軍港祭は「桜祭り」として国内でよく知られている。現在,北東アジア最大のコンテナ港を目指して,新港湾開発事業が推進されている。 |
姉妹都市交流に係る周辺情報
提携年月日 | 1999年10月12日 |
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姉妹都市提携の経緯 | 1996年12月,鎭海市に司令部のある韓国海軍練習艦隊が親善のため呉市を訪れた。この時の交流がきっかけとなり,その後両市議会関係者,商工会議所会員や行政職員等の相互訪問が行われ,姉妹都市縁組みが実現した。 |
今後の展望、課題等 | 呉市と鎭海市は比較的短期間で数多くの交流を行ってきたが,今後はこれを市民レベルで定着させることが課題である。そのため,交流事業の主体である呉市国際交流協会において2004年度からハングル講座を開始した。また,2005年度からハングル講座の修了者等を対象にハングルボランティア支援講座を実施する。 |
- 広島県 福山市
ふくやま国際交流協会 - 大韓民国 慶尚南道
①浦項市 - カナダ オンタリオ州
②ハミルトン市 - フィリピン レイテ州
③タクロバン市
交流事業の特色
- 地域・草の根レベルの相互交流の促進を図っている。
- 青少年や市民との親善交流を支援している。
- スポーツの相互交流を支援している。
- 小・中学校の文化交流の促進を図っている。
- 外国語の語学援助をしている。
- 国際交流事業に対し助成金を交付している。
福山市 http://www.city.fukuyama.hiroshima.jp/
浦項市 http://jp.ipohang.org/
ハミルトン市 http://www.myhamilton.ca/myhamilton/CityandGovernment/
交流事業の内容
ふくやま国際交流協会の事務局は,福山市の生活相談課内にあり,現在,個人会員約450名,団体会員27団体の会員で組織し,福山市から事業費の一部補助を受け国際交流事業を実施している。また,親善友好都市との国際交流事業のほか,異文化理解講座,交流会,イベントの開催等を実施し,外国人と市民との交流の促進を図っている。福山市の海外の親善友好都市は,カナダのハミルトン市,大韓民国の浦項市およびフィリピンのタクロバン市である。
まず,ハミルトン市とは,これまで福山市から親善訪問団を10回派遣,ハミルトン市からは6回親善訪問団を受入れ,そして青少年の親善訪問団は9回派遣,ハミルトン市からは2回の親善訪問団を受入れ,他に市民レベル交流も実施されており,協会としても支援に努めてきた。
次に,浦項市とは,これまで福山市から親善訪問団を11回派遣,浦項市からは18回親善訪問団を受入れ,そして青少年の親善訪問団は3回派遣,浦項市からは5回の親善訪問団を受入れ,他に市民レベル交流も実施されており,協会としても支援に努めてきた。特に浦項市に関しては,地理的,文化的条件から,近年特に交流が多方面で活発になっており,最近では,小学生サッカーチームの交流事業が頻繁に実施されており,地域・草の根レベルの相互交流の促進が図られている。また,福山市の一大イベント「福山ばら祭」では,毎年親善友好都市をはじめ外国から多くの方々をお迎えしており,協会としても,通訳や翻訳に係わっているが,とりわけ今年度は,「朝鮮通信使派遣400周年」の年に当たり,浦項市から市長をはじめ多くの方をお迎えし,「朝鮮通信使派遣400周年」パレードに参加され盛大に行われた。また,両国の友好を深めるため,国書の交換式もおこなわれた。今後は,なお一層交流が促進されるものと考えられ,協会としても多方面に係わる支援に努めたいと考えている。
そして,タクロバン市とは,これまで相互交流が,それぞれ1回実施されている。また,市民レベルでは,フィリピン・レイテ島福山歩兵第41連隊の慰霊碑除幕式への参加とタクロバン市長表敬訪問なども実施されており,協会としても,支援をしている。以上のように,協会では,親善友好都市との国際交流事業を支援してきており,とりわけ青少年の受入れ事業については,国際化社会を担う人材を育成するとともに,両市の親善交流を図るため,関係団体と連携を図りながら支援している。
また,必要な通訳・翻訳についての援助も行い,草の根の国際交流を図るために、協会会員の中で交流事業に協力してもらえるボランティアの登録事業を実施し,ホームステイ、ホームビジット・通訳・翻訳・イベントアシスタント等の興味のある分野に登録してもらい、活動を進めている。
ハミルトン市の概要 | タクロバン市の概要 | |
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人口 | 692,911人 | 約200,000人 |
面積 | 1,117.11km2 | 100.9km2 |
概況 | ハミルトン市は,カナダの東部,五大湖のひとつオンタリオ湖に面し,近くにナイヤガラの滝がある工業都市である。英国風の伝統とアメリカ文化の調和した美しい街である。 | タクロバン市は,マニラの南西580kmに位置するレイテ州都であり,一年を通じて25℃~28℃という亜熱帯の気候と豊かな天然資源に恵まれた街である。特産物は,ココヤシの果実を乾燥させたコプラやヤシの葉を使ったゴザ織などがある。 |
姉妹都市交流に係る周辺情報
提携年月日 | ①1979年1月19日 ②1976年10月4日 ③1980年10月19日 |
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姉妹都市提携の経緯 | 昭和60年11月に両市内の高校同士が姉妹校提携を結び、それが縁で、平成5年11月20日に前身であるセント・キルダ市のティム・コステロ市長と大府市の福島務市長が姉妹都市提携の調印を行った。セント・キルダ市は平成6年に、サウス・メルボルン市及びポート・メルボルン市と合併し、ポート・フィリップ市と名前を変えたので、平成8年11月13日に姉妹都市提携の再調印を行った。 |
今後の展望、課題等 | 平成20年に大府市とポート・フィリップ市との姉妹都市提携は、15周年を迎え、また、職員交換事業は10周年を迎える。職員交換事業は、相互の職員が視野を広げ、互いの行政手法を学ぶ機会を与えるもので、職員の資質向上に意義がある上に、交換職員が相手の都市で実施するプロジェクトは、相手都市の市民と直接触れ合うものであることから、相方の市民が日本とオーストラリアとの文化の違いに興味を持つきっかけとなり、より多くの市民の姉妹都市交流への参加を促す原動力になることから、姉妹都市交流の中核をなす事業と考えている。 |