2016年10月12日配信
【クレア海外事務所フラッシュ】
◎自治体の特産品PR活動伝える=熊本地震支援の動きも-「クレアフラッシュ」から
一般財団法人自治体国際化協会(クレア)は海外事務所を通じ、地方自治体の海外でのさまざまなPR、交流活動を支援している。iJAMPでは、2014年7月以来、各事務所の支援活動や自治体の現地での取り組みを「クレア海外事務所フラッシュ」(クレアフラッシュ)として配信してきた。今回50回目の配信となり、これまでのトップ記事を振り返ると、自治体の観光地や特産品PRに関する記事が最も多かった。一方、5月上旬には熊本地震関係の特集記事を組み、被災地への支援が国内だけでなく世界規模で広がっている状況を伝えた。
◇首長が魅力アピール
クレアフラッシュは、ニューヨーク、ロンドン、パリ、シンガポール、ソウル、北京、シドニーの七つの海外事務所の職員が現地で取材して記事を作成し、東京のクレア本部などが毎回これらをまとめ、自治体にとって最も参考になりそうな記事をトップにしている。
これまでトップに掲載したのは、観光・特産品PR関連の記事が20回と一番多く(他関連と重複あり)、首長によるトップセールスも目立った。
「今が旬!香港で鳥取の梨をPR」(2015年9月30日配信)によると、鳥取県の平井伸治知事が香港のスーパーで、特産の梨など鳥取の「食と観光」を来客にPR。また、「京都の『ほんまもん』、シンガポーリアンを魅了」(16年3月23日配信)によれば、京都府の山田啓二知事(クレア会長、全国知事会会長)がシンガポールで開催された京都府物産・観光展でトップセールを行い、京都の魅力をアピールした。
次にトップへの掲載が多かったのは、国際交流関連の11回。こちらも首長が前面に出るケースが少なくなく、「フランス自治体と『りんご文化』発信」(15年10月28日配信)によると、青森県弘前市の葛西憲之市長がフランスの村を訪れてシードル(りんご酒)の生産技術支援などの協定を更新し、「協力関係を発展させ、『りんご文化』を世界に発信していきたい」と意気込みを示した。
◇JET経験者、被災地へ義援金
事業開始から今年で30年目を迎えたJETプログラム(語学指導等を行う外国青年招致事業)関連は6回トップとなった。「現役JET参加者が高松市を紹介」(15年7月8日配信)や「JETプログラム同窓会、デトロイトで開催」(15年10月14日配信)、「熊本、加油(がんばれ)!」(16年5月25日配信)などで、JETプログラム参加者や同プログラムOB・OGたちの活動を紹介した。
例えば、「熊本、加油(がんばれ)!」によると、中国人JETプログラム経験者が北京の日本大使館を通じ4月に発生した熊本地震関係の義援金を被災地に贈った。
同地震関連については、「世界各国で熊本地震支援の動き」(16年5月11日配信)で特集を組み、各海外事務所が現地で広がる支援の輪などを伝えた。
◇海外の猛暑対策も紹介
トップ記事では、自治体の参考となりそうな各海外事務所の現地の国や自治体の施策も積極的に取り上げた。「パリにビーチがやってきた!」(16年8月4日配信)では、夏恒例となっているパリ市中心のセーヌ川岸に設けられる人工ビーチが、観光客、地元住民でにぎわっている状況を報告。「猛暑対策に公共施設の利用を」(16年8月24日配信)では、今夏猛暑に見舞われたニューヨーク市の取り組みを伝えた。
14年7月9日の第1回の配信では全米市長会の開催状況を掲載し、今年7月13日配信の「クリントン氏ら講演」で、全米市長会がヒラリー・クリントン氏(米大統領選民主党候補)ら著名人を総会のゲストとして招き、情報発進力の強化に取り組んでいる姿を紹介した。
各海外事務所は今後も、多くの自治体の参考となるような海外での観光、物産、国際交流に関する取り組みや現地の行財政制度・地域活性化策を積極的に取材し、発信する考えだ。
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