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Vol.137 イングランドにおける公設民営型学校の浸透/シンガポールの大学は狭き門
________________________________________________ CLAIRメールマガジン vol.137(2016年3月1日) イングランドにおける公設民営型学校の浸透/シンガポールの大学は狭き門  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ T O P I C S ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【記事】ヨーロッパ各地の特色ある教育事情 【記事】シンガポールにおける競争的な教育環境 【記事】シンガポールの旧正月と「ちんげい」パレード! 【INFO】C'est bon le Japon(セボン・ル・ジャポン 6/24~26)出展者募集! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【記事】ヨーロッパ各地の特色ある教育事情 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 英国では2014年、スコットランド独立住民投票が行われ、日本でもニュース等を通じ、英国が4つの地域 (イングランド、ウェールズ、スコットランド及び北アイルランド)によって構成されていることを多くの 人が改めて認識したところです。 これらの英国の地域は、それぞれの歴史や地方分権の動きを踏まえ、各議会で定められた法令に基づき、 地域の状況に即した政策を実施しています。 この点、教育制度についても例外ではなく、地域によって大きな特色があります。 また、フィンランドの事例からは、国全体で多額の教育予算が投入されるとともに、ICTを活用しながら 児童生徒の自主性を重んじた教育を推進している学校を紹介します。 ■進む公設民営型学校「アカデミー」への転換(@イングランド) 近年、イングランドで急増しているのが、「アカデミー」と呼ばれる公設民営型の学校です。 この「アカデミー」とは、地方自治体が運営を行うコミュニティスクールなどとは異なり、国から直接資 金が交付されるとともに、運営主体も株式会社などの民間主体に多岐にわたっています。 授業料は公立学校同様に無償である一方、全国共通カリキュラムへの準拠義務がないこと、国の定める教 職員の労働条件にしばられないことなども大きな特徴です。 記事では、この「アカデミー」の急増の状況やその功罪について取り上げます。 詳細はこちら https://www.clair.or.jp/j/forum/c_mailmagazine/20160226/137-1.pdf ■公用語として地域の言語を保存(@ウェールズ) ウェールズ語はヨーロッパ最古の言語の一つですが、1536年のイングランドによる併合以降のウェールズ語 に対する差別や弾圧等により、話者割合が約80%から、18.5%にまで減少しました。 その後、1993年に公用語化されるなどウェールズ政府の積極的な言語政策により、最新の統計では3歳以上 のウェールズ語話者の割合は24%となっています。 また、現在ウェールズでは、公用語であるウェールズ語と英語を併用する独自政策が推進されており、公 的な会議や公文書、道路標識などは全て2言語が併用されています。 記事では、第2言語としてウェールズ語を学ぶ子供達への2言語併用推進のため、「ウェールズ語アドバイ ザリーチーム」を設置するなど独自の取り組みを行っているウェールズ北部のフリントシャー市におけるウェ ールズ語教育の事例をご紹介します。 詳細はこちら https://www.clair.or.jp/j/forum/c_mailmagazine/20160226/137-2.pdf ■重点的な予算配分と生徒の自主性を重んじた教育(@フィンランド) フィンランドでは、義務教育開始前に就学前教育(6歳児教育)の期間を1年間設けており、児童が小学校 における学習をスムーズに始めることができるよう、小学校内で簡単な算数などの指導を行っているところも あります。 義務教育段階の学校のうち、約97%が国または自治体(近隣自治体共同による場合もあり)によって設置・ 運営されています。 国家及び自治体の予算の約11~12%は教育に充てられており、教育の機会均等の観点から、就学前教育、 義務教育、そしてその後の大学(大学院含む)における教育までが、公立・私立を問わず、全ての学校におい て無償で提供されています。 就学前教育と義務教育においては、教材費や給食、遠隔地に住む児童の送迎にかかる費用も全て無料です。 記事では、このような手厚い教育予算の状況のほか、積極的にICT(情報通信技術)を取り入れ、生徒が各 自好きな場所で学習できるようにしたエスポー市の小学校の事例をご紹介します。 詳細はこちら https://www.clair.or.jp/j/forum/c_mailmagazine/20160226/137-3.pdf (ロンドン事務所 田村所長補佐) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【記事】シンガポールにおける競争的な教育環境 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ シンガポールは教育熱心な国であることをご存じでしょうか。東京23区ほどの大きさしかないシンガポー ルは資源に乏しいため、建国以来、「人材こそ最大の資源」という国家観に基づいたエリート育成教育を行っ ています。 学校教育の各段階(小学校4年生の終わり、小学校卒業時、中学校卒業時、高校卒業時)で、生徒の能力 に応じて選別するための試験が行われ、厳しい競争を勝ち抜いた生徒が現地の大学に進学します。シンガポ ールには現在6つの大学があり、2014年の大学進学率は28%と他の先進国と比して高いとは言えません。 これには、大学の乱立による教育レベルの低下を防止するという目的があります。 このシステムによりシンガポールではエリートが育ち、更に2言語(英語・母国語)教育によるバイリン ガルであることも加わって、シンガポールは優秀な人材の宝庫として世界中から注目を集めています。 一部のエリート官僚や有名企業社員の年収は1億円を超えるとも言われています。 そのため、子供を持つ親も教育熱心で、幼稚園から進学塾に通わせたり、選別試験の準備のために休職し たりすることも珍しいことではありません。 (シンガポール事務所 松田所長補佐) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【記事】シンガポールの旧正月と「ちんげい」パレード! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 中華系住民が7割を超えるシンガポールでは、旧正月(春節)が日本の1月1日のようなお正月にあたりま す(今年は2月8日、9日でした)。旧正月前には、新しい生活用品を買ったり、祝いの食材選びや挨拶回り の準備をしたりと街は大賑わいです。 1 みかんを持って出かける?? シンガポールの旧正月 旧正月を親戚や友人と祝う際、それぞれの家を訪問する時は、必ずみかんを持っていきます。 数は2つか偶数です。みかんと言っても日本人がこたつで食べるみかんではなく、少し大きめなマンダリ ンオレンジ。 蜜柑(みかん)の「柑」は「金」と同じ発音で縁起のよいものとされています。運を交換するという意味 で、シンガポールの旧正月では、絶対に忘れてはいけないもののひとつだそうです! 2 今年のお年玉事情とお金の使い道は? 訪問先に子供やお年寄りがいる場合は、「紅包」(ホンパオあるいはアンパオ)という赤い袋に入れた お年玉を用意します。中には新しい紙幣を偶数枚入れます。親しさの度合いにあわせて金額も変動します! シンガポールのユナイテッド・オーバーシーズ銀行(UOB)が旧正月を控え実施した調査によると、 旧正月期間全体の一人あたりの予算(紅包、旅行等含む)は、対前年比20%増の平均2,805ドル(約24万円) となったようです。 旅行を計画しているシンガポール人の割合は前年の32%から39%へ増加です。旧正月は消費行動が活発に なり、旅行に出かける人も多くいます。海外からのインバウンド誘致を進める日本にとっても旧正月期間の 誘客戦略は欠かせませんね。 3 ちんげいパレードと鹿児島県 シンガポールの旧正月といえば、シンガポール最大のストリートパレードであるチンゲイパレードも有名 です。「チンゲイ」(chingay=「粧芸」)とは、装飾を施した小さな舞台または山車のことで、広くは「仮 装の技」の意味です。 伝統的なチャイニーズだけのイベントから、シンガポールの豊かな多民族文化を反映するイベントへと発 展しました。ライオンダンスやドラゴンダンス、派手な飾りつけをした山車、各民族の踊りなどが次々に披 露されます。日本の自治体としては鹿児島県が継続参加しており、今年は県内の高校生が創作ダンスを披露 しました。 国ごとの参加枠があり参加には主催者側(人民協会)との調整が必要ですが、文化交流として自信のある ダンスを披露してみてはどうでしょう? 伝統的な一芸(イ・チン・ゲイ)、大歓迎! (シンガポール事務所 石井所長補佐) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【INFO】C'est bon le Japon(セボン・ル・ジャポン 6/24~26)出展者募集! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆第4回C'est bon le Japon (6/24~26)出展者を募集します!出展費用のクレア割引あります! パリにおける日本食と観光のイベント、C'est bon le Japon(セボン・ル・ジャポン)。6月に、パリの 流行発信地4区マレ地区のイベントスペース(約1000㎡)にて第4回が開催されます。 日本の食・観光を、フランスの一般消費者・現地食関係者などに御紹介・販売できるこの機会をお見逃し なく! 日時: 2016年6月24日(金)~26日(日) 場所: パリ市4区マレ地区 エスパス・デ・ブランマントー(約1000㎡) 出展: 60社(企業・自治体) 食品・食に関する雑貨・観光 来場想定数: 3日間約20,000人 主催: ユーロジャパンクロッシング 申込み期限: 2016年4月30日(土) <クレア割引> お申込時クレアの紹介と申し添えいただくと15%割引! <早割り> 2016年3月4日迄のお申込みでさらに15%割引! 詳細についてはこちら http://urx.mobi/shir 申込み・お問い合わせはこちら info@ejcrossing.com ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【編集・発行】一般財団法人自治体国際化協会(企画調査課) メールマガジンの登録・解除・バックナンバー https://www.clair.or.jp/j/mailmagazine/ ご意見・お問い合わせはこのメールにご返信ください。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 〒102-0083 東京都千代田区麹町1-7 相互半蔵門ビル7F HP https://www.clair.or.jp/ TEL:03-5213-1722 FAX:03-5213-1741 Copyright(C) 2016 Council of Local Authorities for International Relations. 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