CLAIRメールマガジンバックナンバー
Vol.152 婚活・育児・リケジョ
___________________________________ ■□■□ □■□ CLAIRメールマガジン vol.152(2016年8月26日) ■□ □ ~ 婚活・育児・リケジョ ~  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ T O P I C S ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【記事】国民の恋愛力向上? シンガポールの婚活支援 【記事】中国の婚活の現状 【記事】フランスの保育事情 【記事】シンガポールで増える「リケジョ」 【INFO】平成28年度地域国際化ステップアップセミナーin HIROSHIMA 参加者募集中! 【INFO】第18回日中韓3か国地方政府交流会議の参加者募集中!! 【REPO】スタッフだより 海か、山か、芸術か? KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術祭 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【記事】国民の恋愛力向上? シンガポールの婚活支援 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 日本に限らずシンガポールでも少子高齢化・晩婚化が社会問題としてとらえら れており、政府が率先してその対策に対して取り組んでいます。とりわけ「婚 活支援」、「住宅支援」、「出産支援」、「保育・養育支援」、「ワーク・ラ イフ・ハーモニー支援」の5つの重点項目を包括的に含んだ結婚・育児支援 パッケージというプログラムが注目されています。 婚活支援プログラムは、政府系団体の「社会開発ネットワーク」(Social Development Network、「SDN」)により提供されており、SDNのウェブサイトで は出会いの場である夕食会やダンスパーティなどの様々なデートイベントが告 知されている他、多種多様なデートマニュアルまで公開されています。なんと、 2013年に実施された合コンイベントには485人もの男女が参加し、合コン参加者 数の世界記録を更新しました。 さらに、政府は、民間の結婚紹介所に上限5万ドル(約40万円)や結婚準備のた めのプログラムに参加したカップルに70ドル(約5,700円)を補助しています。 このほか、住宅支援プログラムは、国民の9割が住むHDB(公団住宅)の申し込 み制度に結婚を促進するインセンティブが盛り込まれています。結婚するある いはしている方が新築の良い物件に優先的に申し込めるなど、有利な住宅供給 を受けられる制度設計となっています。 シンガポール政府が2014年に実施した調査では「未婚者への婚活支援を国が実 施すべきか」という質問に対して、肯定的な回答が約 9 割を占めました。現 在の結婚・育児支援パッケージが家庭を持ち、子育てしやすい環境づくりに貢 献したことに8割が賛成しており、政府の婚活支援は国民に支持されているこ とが裏付けられています。 (シンガポール事務所所長補佐 堀江) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【記事】中国の婚活の現状 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ (1)中国の婚活事情 中国では一般的に、法定結婚年齢から3年を経過した結婚は「晩婚」とされま す。つまり、男性は満25歳以上、女性は満23歳以上での結婚(再婚を含む)は 晩婚となります。2015年の調査によると、男性の6割以上、女性の8割以上が この晩婚に該当しており、中国は今、晩婚の時代を迎えていると言われていま す。 特に女性の場合、25歳を過ぎると「剰女(婚期が遅れた女性という意味)」と 言われ、日本人の感覚からすればひどいレッテルを貼られてしまいます。高学 歴・高収入で独り身を気にしないという人も増えているものの、20代前半から 婚活を始めるのは珍しくありません。とは言え、20代前半から30代前半のいわ ゆる結婚適齢期者だけで、男女合わせて2億人程の人口があり、さらに再婚希 望者も加わるわけですから、とても多くのライバル達が存在することになりま す。 また中国では「結婚=親孝行」という概念が残っており、これまでの一人っ子 政策の影響もあって、未婚者に対する親や周囲のプレッシャーが非常に大きい のも特徴です。帰郷時にレンタル彼氏・彼女を派遣し、婚約者のフリをさせる というビジネスまであります。親が積極的に干渉するのも有名で、親同士で勝 手にお見合いを進行してトラブルになるケースもあるとか。テレビをつけると 婚活ドラマやお見合い番組を見ない日はありません。中国の若者はいま、様々 なプレッシャーの中で、非常にし烈な婚活競争を強いられていると言えます。 (2)ネット婚活の急成長 こうした中、結婚を焦る男女をターゲットとしたビジネスは盛況を博しており、 中でも、インターネット上の婚活ビジネスは急成長を続けています。中国経済 網によると、2015年の市場規模は前年比15%増の26億5,000万元(約397億5,000 万円。1元=15円で換算。平成28年8月23日現在)に拡大し、2016年は31億5,000 万元(同約472億5,000万円)に膨らむ見込みで、婚活市場全体に占める比率も 全体の30%を超える見通しです。 中国で今まさに結婚適齢期を迎えている1980年代生まれの80後(バーリンホウ) と90年代生まれの90後(ジウリンホウ)ですが、その最大の特徴はインターネッ トを日常的に利用するネット世代だということ。この世代の人たちの婚活を通 して、中国のネットビジネスはさらに進展するのではないでしょうか。 一度火が付くと、何でも爆発的に広まっていく中国。そのうち世界があっと驚 くような婚活スタイルが現れるかもしれません。今後も中国の婚活ビジネスや そのサービスの多様化に注目したいと思います。 (北京事務所所長補佐 船井) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【記事】フランスの保育事情 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ フランスは少子化対策に成功した国として紹介されることがありますが、日本 の少子化対策に相当する施策は、フランスでは、社会保障給付及び所得の再分 配も含めた「家族政策」という世帯を対象にした取組の中で実施されています。 この家族政策の中で、子育て世帯に対し、男女問わず労働力であることを基本 に、各自がライフスタイルに合わせ、出産、育児、仕事に関して多様な選択( 例えば、何人産むか、出産後すぐに復職するのか、休職して育児に専念するか 等)をできるよう施策が講じられています。 具体的には、各種手当、子どもの数に応じた所得税の累進控除など費用面の措 置と、育児休暇、様々な保育サービスなど環境面の措置の大きく二つに分けら れます。(詳しくは、クレアレポートNo.374「フランスの子育て支援-家族政 策を中心に-」をご覧ください。 リンク:https://www.clair.or.jp/j/forum/pub/docs/374.pdf) フランスの合計特殊出生率が、1993年の1.66を底に、ここ10年は2前後で安定 して推移していることは(2015年は暫定値で1.96)、家族政策の効果を表して いると言えます。 また、週35時間労働、年間25日の有給休暇及び消化の義務付けなどのワークラ イフバランスに適した労働環境も出生率に大きく貢献していると感じます。 一方で、日本と同じように保育所不足は問題になっています。フランスでは、 2か月半から3歳未満までが保育の対象であり(3歳から小学校入学までは幼 稚園と学童保育)、その現状は、両親54%、保育ママ(研修を義務付けられた 県認定のベビーシッター)29%、保育所14%%と続きますが、保育所への入園 希望者のうち5人に2人は入園できていないと言われています。 特に共働き世帯が多い大都市圏では(パリでは8割以上とも)、保育所のニー ズは高く、公立の保育所に入園することはかなり狭き門となっています。 このため、オランド政権は、任期が満了する2017年までに、計27万5,000人分の 3歳未満児の受入枠(保育所枠10万人分、保育ママ枠10万人分など)を整備する こととしています。 (パリ事務所所長補佐 大川) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【記事】シンガポールで増える「リケジョ」 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ シンガポール政府の統計によると、理工系分野で働く者に占める女性の割合が、 2014年に29%になりました。2004年の23.5%、2009年の26.5%から、順調に女 性の割合が増えており、科学者やエンジニア10人のうちほぼ3人が女性になりま す。 また、大学の理工系コースの女性卒業者数は、2004年の4,438人から2014年には 9,516人へと、2倍以上に増えています。 これらの背景として、大学での理工系コースの増加や産業の多様化、奨学金制 度の拡充やシンガポール人学生の海外の大学・大学院での研究支援など、政府 が理工系分野の専門家育成に力を入れていることが考えられています。 なお、シンガポール国立大学では、理工系のコースを卒業する生徒の約4割が女 性で、南洋理工大学の学部生の女性もほぼ同じ割合です。大学院生のうち女性 の割合は、3割にとどまっていますが、科学分野の大学院生の女性数は2010年か ら3倍に増えています。 知識集約型経済を推進するシンガポールでは、男女を問わず科学や理工系分野 で活躍する人材が増加しており、今後さらに「リケジョ」が増えていくことも 期待されています。 (シンガポール事務所調査役 徳永) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【INFO】平成28年度地域国際化ステップアップセミナーin HIROSHIMA 参加者募集中! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 本セミナーは「スポーツ×国際協力×地方創生」について、近年の世界の 動きと国内の先進事例を交えながら考える機会とし、開催いたします。 みなさまのご参加をお待ちしています! ■日 時:平成28年9月9日(金) 13:30~17:00 ■開催場所:サテライトキャンパスひろしま (広島県民文化センター5階大講義室) ■テーマ:「スポーツ×国際協力」で地方創生に挑む! ~平和を結ぶスポーツの力と持続可能な開発目標(SDGs)~ ■対 象:50名(先着順。定員になり次第終了) 自治体職員・地域国際化協会職員、NPO/NGO関係者、 その他関心のある方(企業、学生、および一般市民) ■申込方法:(1)~(5)を記載の上、下記メールアドレスあてにお申し込みください。 (1)件名【9/9 広島セミナー申込】 (2)お名前(ふりがな) (3)ご所属 (4)ご連絡先(TEL、E-mail) (5)懇親会参加の有無 international_cooperation@plaza-clair.jp ■詳細はこちらからご覧ください < https://www.plaza-clair.jp/information/event160909.html > ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【INFO】第18回日中韓3か国地方政府交流会議の参加者募集中!! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 日本、中国、韓国3か国の自治体間における国際交流・協力をより一層促進 することを目的に、3か国の国際交流機関により、交流会議を毎年開催してい ます。 平成28年度は、岡山県岡山市で開催致します。多くの自治体関係者の参加を お待ちしております。 ■日 程 平成28年10月18日(火)~21日(金) ■開催地 岡山市(会場:岡山コンベンションセンター) ■参加メリット ・3か国実務担当者との意見高官・交流が可能 ・優良・先進事例等の情報入手・共有が可能 ・観光・環境・企業誘致といった自治体PRの場としても活用可能 ■申込期限 平成28年8月31日(水)15時(予約サイトあり!) ※会議詳細 〈 https://www.clair.or.jp/j/exchange/chiiki/index.html 〉 ※応募方法 < http://jtbbwt.com/section/daishi/okayama2016/ > ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【REPO】スタッフだより 海か、山か、芸術か? KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術祭 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ アートをきっかけに地域の魅力を再発見する取り組みとして芸術祭が注目を集 めていますが、私の出身地である茨城県でも、今年初めて芸術祭を開催するこ とになりました。 会場となる県北地域は、都心から約150km圏内でありながら、美しい太平洋の 海原と、緑豊かな里山の自然に恵まれた風光明媚な地域です。また、県内には 筑波大学や様々な研究機関が集積しており、科学・技術とも深い関わりがあり ます。そうした背景から、自然と対話するアート、科学・技術を利用した先進 的なアートに焦点を当てた芸術祭になっています。芸術の秋と言いますが、こ れを機に、芸術に対する造詣を深めるのはいかがでしょうか。 会 期 : 平成28年9月17日(土)~平成28年11月20日(日) 会 場 : 茨城県北地域6市町 (日立市、高萩市、北茨城市、常陸太田市、常陸大宮市、大子町) アーティスト : < https://kenpoku-art.jp/artists/ > アクセス : < https://kenpoku-art.jp/access/ > その他、詳細はこちらをご覧ください。 < https://kenpoku-art.jp/ > (企画調査課主査 富田) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【編集・発行】一般財団法人自治体国際化協会(企画調査課) 〒102-0083 東京都千代田区麹町1-7 相互半蔵門ビル7F HP < https://www.clair.or.jp/ > TEL:03-5213-1722 FAX:03-5213-1741 Copyright(C) 2016 Council of Local Authorities for International Relations. All Rights Reserved. 許可なく転載することを禁じます。 配信解除は、下記メールアドレス宛に御連絡下さい。 clairmailmagazine@clair.or.jp
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