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Vol.159 特集・海外の住宅事情
___________________________________ ■□■□ □■□ CLAIRメールマガジン vol.159(2016年10月28日) ■□ □ ~ 特集・海外の住宅事情 ~  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ T O P I C S ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【特集記事1】シンガポールにおける住宅事情 【特集記事2】ニューヨーク住宅事情~もしくは洗濯事情~ 【記事】シンガポール政府が電気自動車シェアリング事業開始を発表 【記事】こだわりが詰まった日本式「BENTO」企業 【INFO】ベトナムカラーでうめつくせ! 「ベトナムフェスタin神奈川」文化交流プログラムを開催します。 【INFO】日本・ブータン外交関係樹立30周年記念 「海外文化セミナー~ブータン~」 を開催します! 【INFO】「第11回自治体国際交流表彰(総務大臣賞)」 候補団体を募集しています! 【REPO】スタッフだより 歩きながら ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【特集記事1】シンガポールにおける住宅事情 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ シンガポールの住宅は大別して、(1)HDB(住宅開発庁)住宅、(2)コンド ミニアム、(3)土地付1戸建て、(4)サービスアパートメントの4つに分 けられます。我々のような外国人駐在員は専らコンドミニアムに間借りしてい るのに対して、シンガポール国民はHDB住宅に約8割が入居しています。 1 シンガポールの住宅の歴史 1959年に英連邦の一自治州となった当時のシンガポールは、生活環境の悪さや インフラ整備の欠如といった多くの問題を抱え、その中でも住宅不足は深刻で した。州政府は早急な住宅建設を進めるため、1960年に住宅開発庁(HDB: Housing & Development Board)を設立しました。設立当初、HDBが建設した住 宅(HDB住宅)の入居率は1割に満たなかったものの、現在では約8割のシンガ ポール国民が入居しており、そのうち約9割は住宅を所有しています。 2 持ち家率約9割の理由とは シンガポール政府は、所得や入居形態、購入物件の部屋数などに応じた助成金 を交付し、住宅を購入することが困難な低所得者には低価格でHDB住宅を提供 する制度を設け、国民のHDB住宅購入を促進する「持ち家政策」を実施してい ます。国民がHDB住宅を購入する場合、強制的な積立制度である中央積立基金 (CPF)により、収入の一定額を毎月積み立てて、住宅購入資金としています。 【物件価格目安(大きさが90~100平方メートルの場合)】 ・HDB住宅:S$284,000(約2,120万円) ・エグゼクティブ・コンドミニアム: S$698,000~862,000(約5,210万円~約6,430万円) 3 HDB住宅の特徴 シンガポールでは都市計画に基づいてHDB住宅の建設が行われており、居住区 域には学校や商業施設、公園、交通機関が計画的に配置・建設され、暮らしや すい住環境づくりが進められています。共有スペースなどでは、イベントを開 催し住民間の交流も促進しています。また、多民族国家であるシンガポールの コミュニティ形成の取り組みとして、入居者の比率が、一定の地域ごとに国民 全体の民族比率と同程度になるよう配慮されています。 (シンガポール事務所所長補佐 松田) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【特集記事2】ニューヨーク住宅事情~もしくは洗濯事情~ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ニューヨーク市、特にマンハッタンは人口密度が高く、多くの人が集合住宅に 住んでいます。そして、集合住宅では配管等の問題から各部屋に洗濯機を置く ことができないケースが多く、代わりにコインランドリーやクリーニング店が 町中にあります。 筆者の場合、アパート内に24時間使える共用のランドリールームが1ヵ所あるの で建物の外まで行く必要はありませんが、洗濯のたびにエレベーターで移動し なければいけないのが少し面倒です。フロアごとにランドリールームが設置さ れているアパートもありますが、騒音対策なのか夜間の利用時間が制限されて いる、使いたいときに空いていないことがある、等の小さな悩みを抱えている 同僚もいます。 これらの洗濯機、乾燥機は有料で、その値段もアパートや洗濯機等のサイズに より異なるようですが、洗濯機は1回3ドル前後、乾燥機の使用にも同程度の額 が必要で、合わせるとなかなかの出費です。乾燥機については、「外に干せな い」という住宅事情があるため、必須です。アメリカでは景観等の問題で、外 に洗濯物を干すことが法律で禁じられている地域が多くあります。ニューヨー ク市では条例まではありませんが、家主が禁じているケースもあります。また、 それ以前に、子供の転落防止のため10歳以下の子供がいる場合は窓が4.5インチ (約11.4センチ)以上開かないようにするよう市の条例で義務付けられている ことから、多くのアパートでは入居者の子供の有無に関わらずこの基準に従っ た造りとなっており、ベランダ等もないため、結果、外に干すことは物理的に 不可能となっています。 コインランドリーを使うより、少し割高でも、下着なども含めてすべてクリー ニングに出すという人も数多くいるそうで、「洗濯+乾燥+たたむ」というサー ビスがクリーニング店では当たり前に提供されています。1キログラム2~3ドル 程度となっているようです。郷に入っては郷に従えというものの、日本人には 少々利用に抵抗を感じるサービスかもしれません。 (ニューヨーク事務所所長補佐 椋本) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【記事】シンガポール政府が電気自動車シェアリング事業開始を発表 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2016年6月30日、シンガポール政府機関の陸上交通庁(LTA)と経済開発庁(E DB)が、2017年半ばに全国規模の電気自動車シェアリング事業「ブルーSG」を 開始すると発表しました。 第一段階では2017年半ばを目途に公団住宅が多い地域(アンモキオ、ジュロン ・イースト、プンゴル)において貸出ステーションを50カ所設置、充電スタン ドを250基開設、電気自動車を125台導入します。その後、2020年までにその他 の公団住宅、中央商業地区、主要な工業地区などにも貸出ステーションを全国 500カ所に設置し、充電スタンドを2,000基、電気自動車を1,000台へと拡充する 計画です。 この事業の特長は、全国のどの貸出ステーションでも電気自動車を返却するこ とができ、目的地で乗り捨てができることです。そのため、公共交通機関の利 用のみでは行きづらい地域への移動を補完する役割としても期待されています。 なお、電気自動車シェアリングは、同国の持続可能な成長を達成させるための 計画に基づく事業の一つとして位置づけられています。今後開設される充電ス タンドの一部は一般の電気自動車にも開放するとのことで、環境に優しい電気 自動車普及に向けたインフラ整備も兼ねているようです。 (シンガポール事務所所長補佐 小暮) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【記事】こだわりが詰まった日本式「BENTO」企業 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ニューヨークを拠点に、弁当の販売・ケータリング事業を展開している「BENT -ON(ベントオン)」。ケータリングの他に店舗販売も行っており、日替わり弁当、 丼、おにぎりなど日本でよく見かけるメニューを数多く販売し、子ども用の給 食メニューの配達も行っています。 BENT-ONでは、一つの弁当容器の中に、和食を中心としたお惣菜が丁寧に盛り付 けられ、お昼時には多くの客が店舗に足を運んでいます。現在、店舗はマンハッ タン内に2店舗あり、客層がほぼアメリカ人というウォール街の店舗では、自 分の好きなメインを2種類と、サイドメニューを4種類とを選んで組み合わせ ることができるオリジナル弁当「BENTO on demand」(9.99ドル)を2015年より 開始しました。人気メニューは鶏の唐揚げや焼き鳥だそうで、日替わりメニュー として鮭や豆腐ハンバーグ等も用意されています。ヘルシーで栄養バランスが 取れた自分好みの弁当を作ることができ、満足度の向上につながっています。 この他、アメリカ人の社会貢献意識の高さに着目し、1食ごとに25セントをア フリカへ寄付する仕組みの導入など、アメリカで販売するための様々な工夫が 見られます。 BENTO文化が普及するにつれて、日本企業の中に、弁当箱やその関連グッズの販 路を開拓する動きも見られます。8月にニューヨークで開催されたギフト関連 商品の見本市「NY NOW(ニューヨーク・ナウ)」には、弁当箱の専門店が出展 していました。日本で一般的に売られている弁当箱よりも、色鮮やかでかつ色 の種類も豊富、容量サイズは一回り大きいものが主流で、ここでも現地の趣向 に合うようアレンジが加えられていました。 昨年、日本の食品メーカーが開催した食育イベントでは、アメリカで受け入れ られるためには「Convenient(便利)、 Nutritious(栄養価) 、Affordable(安価) 」の3つの要素が鍵だという話がありました。BENT-ONが提供する弁当はこれら の条件を全て満たしており、海外で受け入れられるための企業努力がうかがえま す。 写真はこちら < https://www.clair.or.jp/j/forum/c_mailmagazine/20161028/20161028.png > (ニューヨーク事務所所長補佐 建道) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【INFO】ベトナムカラーでうめつくせ! 「ベトナムフェスタin神奈川」文化交流プログラムを開催します。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 伝統、芸術、食、文化、観光等、複合的にベトナムの魅力を体感することがで きる史上最大規模のイベント"ベトナムフェスタin神奈川"が開催されます。 ベトナム料理等の屋台やベトナム伝統芸能の水上人形劇、MTV bandのライブな ど楽しいプログラムが盛りだくさんですので、今週末は是非会場までお越しく ださい! 日時:平成28年10月29日(土)11:00~20:00、30日(日)10:00~17:00 場所:日本大通り、神奈川県庁本庁舎、象の鼻パーク 詳しくはこちら < http://www.infiorata88.com/vfes-kanagawa2016/> ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【INFO】日本・ブータン外交関係樹立30周年記念 「海外文化セミナー~ブータン~」 を開催します! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 講師に横田裕市氏、関健作氏をお迎えし、ブータンの講演と写真展を開催しま す。観光・文化紹介ブース、物品販売も企画しております。 開催日:平成28年11月26日(土) 13:00~17:00 場 所:高井戸地域区民センター3階・体育室(杉並区高井戸東3-7-5) 定 員:150名(参加費無料) ※詳細はこちらをご覧ください。 < http://suginami-kouryu.org/contents/code/eve20161126?re=1476168297#form > ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【INFO】「第11回自治体国際交流表彰(総務大臣賞)」 候補団体を募集しています! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 自治体国際化協会(クレア)では、総務省との共催により、「自治体国際交流 表彰(総務大臣賞)」を実施しています。本事業は、すばらしい取組であるに もかかわらず未だ知られていない国際交流の事例を掘り起こし、その取組を表 彰することにより、広く全国に発信していくものです。これにより、地域の国 際化をますます促進していくことを目的としています。 応募の締め切りは11月30日(水)です。 自治体や地域国際化協会等の皆様のご応募をお待ちしております。 事業の概要や応募方法の詳細につきましては、交流親善課HPをご覧ください。 < https://www.clair.or.jp/j/exchange/shien/hyoushou.html> ■お問い合わせ 交流親善課 < Tel:03-5213-1723 Mail:shimai@clair.or.jp > ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【REPO】スタッフだより 歩きながら ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 先週末、元町・中華街にはじめて行きました。宮崎で出会った日本人のご夫婦 と彼らの2歳の可愛い娘さんと4人で食べ歩きました。久しぶりの再会でした し、美味しいものを食べることが出来て、嬉しかったです。 奥さんと娘さんは最近親子英会話に通い始めたそうです。去年日本語でも話せ なかったのに、いつの間にか英語の童謡を歌えるようになった娘さんの成長に びっくりしました。歩きながら、みんなで歌って、とても楽しかったです。子 供は言葉をスポンジみたいに吸収することができるので、多国語に触れさせる のは2歳でも早くないと改めて思いました。 (企画調査課プログラムコーディネーター ジャッキー) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【編集・発行】一般財団法人自治体国際化協会(企画調査課) 〒102-0083 東京都千代田区麹町1-7 相互半蔵門ビル7F HP < https://www.clair.or.jp/ > TEL:03-5213-1722 FAX:03-5213-1741 Copyright(C) 2016 Council of Local Authorities for International Relations. 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