CLAIR(クレア)一般財団法人自治体国際化協会

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Vol.165 旅するクリスマス

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□■□      CLAIRメールマガジン vol.165(2016年12月22日)
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□            ~ 旅するクリスマス ~

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今年最後のメールマガジンです。一年間ご購読ありがとうございました。
Merry Christmas and a Happy New Year!
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                     T O P I C S               
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【記事】イギリスのクリスマス

【記事】街中がワクワク!フランスのクリスマス

【記事】オージー流真夏のクリスマス&大晦日の過ごし方

【記事】ユダヤ教徒の祭礼「ハヌカ」

【INFO】医療通訳に関する講座のご案内
        RASCコミュニティ通訳支援センター(Cots)

【INFO】「 Challenge Local Cool Japan in パリ」
    参加商品を募集しています!

【REPO】スタッフだより 日本酒でメリークリスマス!

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【記事】イギリスのクリスマス
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今回は、イギリスの数あるクリスマス文化から、2つ取り上げてご紹介します。

◆「サンタクロース」はパイがお好き?
イギリスでは、サンタクロースのことをファーザー・クリスマスとも呼びます。
実はこの二人は元々全くの別人で、ファーザー・クリスマスは緑色のフード付
きのコートを着て、イギリスの長い冬に春の訪れを告げる象徴でした。時代と
ともに形を変え、20世紀に入るとアメリカの飲料メーカーのクリスマスキャン
ペーンにより「赤い服を着たサンタクロース」が定着し、現在ではこの二人の
名は同じ人物を指すこととなりました。

とはいえ、元々別の人物ですから異なる面もあります。ファーザー・クリスマ
スはイギリスの伝統的な菓子・ミンスパイ(ドライフルーツの詰まった小さな
タルト)が大好物とされており、子どもたちは今でもイブの夜に、ミンスパイ
とブランデーを暖炉の前に置いておきます。英国貨物運輸協会によれば、クリ
スマスイブには毎年700万個ものミンスパイが消費されているそうです。

◆クリスマスにもワーク・ライフ・バランスを!
色とりどりのオーナメントやギフトが売られるクリスマスショップは見ている
だけでも楽しいものですが、高級百貨店ハロッズでは、なんと8月上旬からク
リスマスショップがオープンしていました。実は、Pricewaterhouse Coopersの
調査によれば、一人あたりのクリスマス消費が主要経済国の中で最も高いのは
イギリス(1,065米ドル)で、アメリカ(776米ドル)を大きく引き離していま
す(2014年発表)。

一方、クリスマス当日は、ロンドン市内では24日の夕方頃から続々とレストラ
ンやパブ、ショッピングモールなどの営業が終わり、25日にはホテルなどを除
くほとんどの機能がストップします。驚いたことに、公共交通機関も例外では
なく、バス、地下鉄は始発から全線運休、タクシーは利用可能ですが、追加料
金(4ポンド=約600円)がかかります。

観光客にとっては不便極まりないイギリスのクリスマスですが、誰もが少しの
不便さを甘受しながら、社会全体で「ワーク・ライフ・バランス」を体現して
いるところに、私達も学ぶべきところがあるように思いました。

                   (ロンドン事務所所長補佐 高桑)

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【記事】街中がワクワク!フランスのクリスマス
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キリスト教徒が多いフランスでは、12月上旬から街にはイルミネーションやマ
ルシェ・ド・ノエル(クリスマスマーケット)が現れ始め、クリスマスムード
一色に染まります。

マルシェ・ド・ノエルは、「マドヴェント(待降節)」と呼ばれるキリストの
降誕を待ち望むクリスマスまでの4週間の期間にフランス国内各地で開催され、
クリスマスの装飾品や季節の食べ物などが市場に並びます。国内最古の開催地
であるストラスブールをはじめ、パリのシャンゼリゼ通りなどで実施され、地元の
人や観光客など多くの人で賑わいます。

クリスマス当日の25日には、家庭で特別豪華な食事を楽しむ方が多く、多くの
デパートやスーパー、レストランなどの店や文化施設が閉まります。食事には、
高級食材のフォアグラやキャビア、生牡蠣などの海の幸、クリスマスの為に特
別に飼育される「シャポン」という高級な鶏が振る舞われます。

フランスでの年末年始の過ごし方は、24日のイブと25日のクリスマス当日を家
族や親戚と過ごし、大みそかは仲の良い友人たちと集まって賑やかに新年を迎
えることが普通だそうです。

フランスでは、クリスマスに欠かせない飾りとして、教会や街角、各家庭にお
いて、クリスマスツリーだけでなくキリスト誕生の家畜小屋の場面を再現した
クレッシュ(creche)*という模型が飾られます。24日までは聖母マリアの人形
の腕の中には誰もおらず、25日になると赤ん坊のキリストの人形が置かれます。
フランス革命期に公の場での宗教的行事が規制されたことから、各家庭でクレッ
シュを飾るようになったと言われており、マルシェ・ド・ノエルでは家庭用のクレッ
シュもたくさん売られています。

日本とは一味違ったフランスのクリスマスを、ぜひ一度体験しにいらしてくだ
さい。

* creche : 三文字目の"e"には、アクサンが付きます。

                            (パリ事務所所長補佐 西川)

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【記事】オージー流真夏のクリスマス&大晦日の過ごし方
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オーストラリアは多文化共生の進んだ国ですが、キリスト教信者が人口の約6
割を占めるため、クリスマスは国民的行事になっています。ハロウィンが終わっ
た11月から、街は一気にクリスマスムードになり、クリスマスのイルミネーショ
ンやツリー、飾り付けなどをデパートやショッピングモール、街中で見かける
ことが出来ます。

クリスマス当日である12月25日は祝日であり、クリスマス・ランチのために、
朝から親戚一同が食べ物や飲み物を持ち寄って集まります。12月のオーストラ
リアは真夏なので、自宅の庭やビーチで、冷えた白ワインやスパークリングワ
インと共に、伝統的なクリスマス料理を楽しみます。メインディッシュには七
面鳥やハムだけではなく、生牡蠣やカクテルシュリンプなど、シーフードを食
べるのが一般的なオージークリスマスです。また、マンゴーやキウイフルーツ
など、旬のフルーツが用意され、フルーツのたくさんトッピングされたメレン
ゲのスイーツであるパブロバなどの、他の欧米諸国とは異なる伝統的なクリス
マススイーツがあるのも特徴的です。

大晦日の過ごし方といえば、シドニーの年越しカウントダウン花火です。約10
万発の花火が打ち上げられるこのイベントには、オーストラリア国内からだけ
ではなく、世界中から観光客が訪れ、新年の始まりを祝います。シドニーの象
徴であるハーバーブリッジやオペラハウスを背景に、夜空に浮かぶ花火を楽し
むことができます。また、世界のどの大都市よりも一足早く新年を迎えるので、
各国のテレビ局が花火の中継のため、シドニーに集結します。また、シドニー
だけでなく、メルボルンやブリスベン、ゴールドコーストを始めとするオース
トラリアの大都市でも、花火が打ち上げられ、暖かい夏の夜に、友人や家族と
共に野外に集まり、賑やかに新年の幕開けを祝います。

                                    (シドニー事務所)

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【記事】ユダヤ教徒の祭礼「ハヌカ」
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ご存知のとおり、クリスマスは米国で、もちろんニューヨークでも盛大に祝わ
れます。当日はほとんどの店や公共施設が休みになりますし、ロックフェラー
・センターの巨大クリスマスツリーはお馴染みですね。とはいえ、様々な宗教
を持つ人々が暮らすのがニューヨーク。たとえば、市の人口の15パーセントを
占める110万人のユダヤ教徒は、クリスマスを祝いません。では、彼らは一体
どう過ごしているのでしょうか?

通例この時期に行われるのが、ユダヤ教の祭礼「ハヌカ(Chanukah)」です。
ユダヤ教のカレンダーは陰暦なので、日付は毎年変わります。ただし今年のハ
ヌカは、クリスマスとぴったり同じ日付になっています!それは12月24日の夜
から始まるのです。

ハヌカがどのくらい重要なお祭りなのか、それには歴史の説明が必要です。紀
元前2世紀のイスラエルは、ギリシア系の王朝、セレウコス朝シリアの統治下
にありました。やがてローマ帝国に屈服したシリアは、ローマに貢納するよう
になります。ユダヤ教徒にとっては、ローマに税を払わなければならなくなっ
たのです!さらにシリア王アンティオコス4世は、ローマの歓心を買うため、
ユダヤ教徒に信仰を捨てるよう要求します。ユダヤ教徒はこれを拒否。そこで
王は、ユダヤ教の神殿の宝物を破壊しようと試みます。これには、古代から伝
わる、神の永遠の存在のシンボルである黄金のメノーラー(燭台)も含まれて
いました。

ユダヤ教徒の蜂起が起こるのも無理はありません。王は兵を差し向けますが、
マカビーと呼ばれるグループがゲリラ戦を展開。結局ユダヤ教徒が勝利を収め、
エルサレムを奪回します。奪われた黄金のメノーラーに代わって、急ごしらえ
のものが作られました。ところが、メノーラーを灯すことができる特別なオリー
ブ油がたった一壺、1日分しか残っていないことに彼らは気づきます。メノー
ラーを灯し続けるのに十分な油を作るには、更に7日をかけなければなりませ
ん。ここで奇跡が起こります。メノーラーの灯は消えてしまうどころか、新し
い油が作られるまでの間、日々強くなっていったのです。これが由来となって、
ハヌカは8日間祝われます。

ハヌカの持つ重要な意味の一つに、神への信仰を公衆に向けて示すことがあり
ます。このため、メノーラーは毎晩、外から見えるように窓辺に飾られるので
す。更に、ユダヤ教徒が住む地域ではどこでも、公共の場所にもこれが置かれ
ます。ハヌカは敬虔な祭礼であると同時に、楽しいイベントでもあります。8
日間、メノーラーの枝に1本ずつ灯を加えながら、マカビーにちなんだ歌やゲー
ム、オリーブ油の揚げ料理などが楽しまれます。

             (ニューヨーク事務所調査員 ベンジャミン、所長補佐 早瀬)

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【INFO】医療通訳に関する講座のご案内
        RASCコミュニティ通訳支援センター(Cots)
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RASCコミュニティ通訳支援センター(Cots)は、医療通訳に関する講座を奈
良県奈良市内において開催します。
経験豊富な講師陣による実践的集中型の講座です。ぜひ、ご参加ください。

日程:2017年2月25日(土)、26日(日)
場所:やまと会議室(奈良県奈良市登大路町36/近鉄奈良駅から徒歩2分)

詳しくはこちら
< http://www.rasc-cots.jp/seminar/ >

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【INFO】「 Challenge Local Cool Japan in パリ」
    参加商品を募集しています!
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近畿経済産業局では、全国の優れたクールジャパン商品のパリでのテストマー
ケティングを実施し販路開拓を応援しています。

・対象商品:全国各地のクールジャパン商品
 (地域性及びデザイン性が感じられ、伝統・文化・技術・ライフスタイル等を
  背景に有する商品)※食品は対象外
・商品公募期間 : 平成28年12月1日(木)~平成29年1月20日(金)
・パリ常設展示期間 : 平成29年4月~平成30年3月末 ※原則1年間

詳細は以下のウェブサイトをご参照ください。
 < http://www.kansai.meti.go.jp/3-2sashitsu/CCkansai/france/challenge1/boshu.html >

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【REPO】スタッフだより 日本酒でメリークリスマス!
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クリスマスのご馳走というと、皆さまは何を思い浮かべますか。定番といえば、
あの有名店のフライドチキンに、デコレーションケーキではないでしょうか。
でもこの2つ、「日本特有の定番」なんですよね。クリスマスの本場といわれ
る西欧では、ローストターキー(七面鳥)に、あまり飾りのないシンプルなケ
ーキというのが一般的だそうです。 メインディッシュもデザートも日本特有な
ら、私はドリンクもシャンパンから「スパークリング日本酒」に変えて、今年
はより日本的なクリスマスを満喫したいと思います。 皆さまが素敵なクリス
マスを過ごされますように。
 
                       (企画調査課主査 望月)

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【編集・発行】一般財団法人自治体国際化協会(企画調査課)
〒102-0083 東京都千代田区麹町1-7 相互半蔵門ビル7F
HP < https://www.clair.or.jp/ > TEL:03-5213-1722 FAX:03-5213-1741

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