CLAIR(クレア)一般財団法人自治体国際化協会

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Vol.175 目指せ!バイリンガル

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□■□      CLAIRメールマガジン vol.175(2017年3月27日)
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□                   ~ 目指せ!バイリンガル ~

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                            T O P I C S               
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【記事】Engrish
    ~日本の標識はいつ改善される?今でしょ!~

【記事】韓国の英語教育

【記事】カナダのバイリンガル教育

【INFO】2017年度 海外経済セミナーを東京で開催します!
    ~東南アジアにおける自治体の海外展開の方策について~

【REPO】スタッフだより 今年度もご愛読ありがとうございました。 

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【記事】Engrish
    ~日本の標識はいつ改善される?今でしょ!~
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タイトルのスペルが間違っていることに気づいたと思いますが、おかしい英語
はEngrishとよく言われています。Engrishをネットで検索してみると、日本で
撮った写真も沢山出てくると思います。結構面白いものもありますので、時間
があればぜひ見てください。ですが、面白いとはいえ、一方で意味が伝わって
いないことが問題にもなっています。

東京オリンピック・パラリンピックに向けて、東京都をはじめ、関東地方は旅
行しやすい環境を作るために標識を改善するという目標があります。道路標識
や歩行者標識のローマ字表記を英語に変更し、ピクトグラムを追加する作業は
徐々に進んでいます。例えば、Omotesando-doriからOmotesando-dori Ave.
(表参道通り通り)に変更するようですが、両言語がわかる人にとってしっくり
きません。しかし、予算も時間も限られているため、標識の問題を幅広く改善
することは難しいでしょう。交通以外の標識にも問題が沢山あります。例を挙
げると、避難標識、立入禁止、禁煙、バスの時刻表なども外国人のためにわか
りやすくした方がいいと思います。

信号機・標識BOX(意見箱)を設置している警察署、県庁・市役所は多いと思
いますが、このアイディアは多国語標識の改善にも役に立つのではないでしょ
うか。例えば、間違っている標識を見つけたら、写真を撮ってメールすると日
本の商品か割引券などをもらえるキャンペーンはいかがでしょうか。しかし、
そうするとどんな商品や割引券が外国人に喜ばれるかという疑問が出てくると
思います。

外国人はどんな商品で喜ぶの?
実は、最近、外国人に地域の情報を発信したいと考えているある自治体が、
Facebookで投稿をシェアしてくれた外国人旅行客にお礼の品を準備しているよ
うです。その自治体の職員は、お礼の品としてどんな商品がいいと思うかを、
同僚である外国人職員に聞いていました。彼らの多くは、特色のある地域の銘
菓が一番喜ばれるのではないかと回答していました。他では手に入りませんし、
かさばらないのでお土産としても最適です。

どんな割引が欲しいのか?
先日、本屋に行ったら、外国人向けの体験パスポートを見つけました。茶道な
どの日本文化体験や和食レストランでの食事の割引券といった、外国人にとっ
て嬉しい割引券が沢山載っていました。このようなパスポートを用意するとい
いかもしれませんね。

既に多くの人がEngrishの写真をネットにアップしていますので、お礼の品は
なくても意見箱のような投稿フォームをインターネット上に作ってみると、最
低限のコストで情報収集して問題を改善できるのではないでしょうか。在日外
国人、訪日観光客の人数が過去最高である現在、周りにいる外国人と協力して、
旅行しやすい日本を作るチャンスだと思います。関東だけではなく、全国の標
識を改善するチャンスです。皆様の周りにいる外国人と協力して取り組んでみ
ませんか?

         (企画調査課プログラムコーディネーター ジャッキー)

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【記事】韓国の英語教育
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韓国で小学校英語が必修化になったのは1997年。日本は2011年ですから、14年
も前のことになります。授業数についても、日本は小学5年生から週1回であ
るのに対し、韓国では小学3年生から週2回、小学5年生から週3回の授業が
行われています。また、授業の形態にも大きな違いがあり、日本では英語の授
業も通常の教室で行うのが一般的ですが、韓国では「英語体験教室」と呼ばれ
る特別教室で行われます。

この教室は、国策として2011年までに全ての小・中・高校に設置されたもので、
実際に海外を訪れる状況を想定した体験学習が可能です。指導は、韓国人教諭
とネイティブスピーカーの2人体制で行われ、小学生の発達段階と特徴を考慮
して、マルチメディア資料やコンピュータ教材も適切に活用しながら、無理な
く楽しく学習できるよう工夫されています。さらに、任意参加の課外授業や、
英語に親しむ学校行事も一般的に行われているようです。

学校外でも自治体等において様々なサービスが提供されています。小学校3年
生以上は自治体が運営する「英語体験センター」を無料で利用できるほか、学
校の長期休暇時には英語体験キャンプや特別講習などに参加することもできま
す。また、小学5年生以上を対象とした6週間の「海外研修プログラム」を実
施する自治体もあり、個人負担額は渡航・滞在費総額の4割(低所得層は無料)
で済むため、人気があるとのことです。そのほか、全国各地に「英語村」(欧
米の村を再現した広大な敷地の中で24時間英語漬けの生活が送れる校外学習・
留学生受け入れ施設)が建設され、小中高生以外も参加できる多様なカリキュ
ラムが用意されています。

そんな「英語教育先進国」とも言える韓国にも私教育を受けられる子とそうで
ない子の間の教育格差といった課題はありますが、このとおり、英語教育を取
りまく環境において、日本との差は歴然としています。

                    (ソウル事務所所長補佐 菊池)

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【記事】カナダのバイリンガル教育
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カナダには英語、フランス語の2つの公用語があり、食品パッケージ、公共交
通機関の表示などには2言語の記載はもちろんのこと、国歌が前半と後半で言
語を切り替えたり、2言語で2回流されたりします。

実際には2つの公用語をすべての人が話せるわけではなく、使われ方には地域
差があります。フランス系カナダ人の85%が住んでいるケベック州を除くとフ
ランス語を使用する地域は限られています。しかし、歴史的な経緯からフラン
ス系移民に対しても政治的、社会的配慮が必要であり、カナダではバイリンガ
ル教育を実践する必要性がありました。

その必要性から生み出されたのがイマージョンプログラム(immersion program)
です。これは1965年にモントリオールのとある小学校の父母の要望から始まっ
たプログラムで、主に英語を公用語とする子どもたちに対して、「イマージョ
ン(浸すこと)」の言葉どおり全てまたは特定の授業をフランス語で行い、フ
ランス語漬けにする学習法です。

現在はカナダ全土で様々なイマージョンプログラムが浸透していますが、オン
タリオ州でのフレンチイマージョンプログラムの例を挙げると、第8学年(13
歳)までは全授業の50%を日常生活で使用している英語ではなくフランス語
で行い、第9・10学年(14歳から15歳)では著名な小説、詩、映画などを教材
としたフランス語の応用授業が設けられ、第11・12学年(16歳から17歳)では
大学進学準備のためのフランス語選択コースが設けられています。第9学年か
らは授業の難易度に配慮して母語を使う授業が増えていきますが、それまでは
フランス語を学びながらフランス語で授業を受ける機会が全授業の半分を占め
るということになります。

イマージョンプログラムによって第8学年くらいまでには聞く、読む能力がほ
ぼネイティブスピーカーに近くなるとも言われていますが、母語にも良い影響
があるようです。カナダ国内で15歳の生徒を対象とした読解力の調査において、
イマージョンプログラム受講者は、非受講者に比べて平均点が高かったという
結果があります(*)。こうしたことから現在は世界のバイリンガル教育の成
功例として手本とされるようになりました。新しい言語の習得と教科の勉強が
一度に行われるというなんとも大胆な勉強法が日本に広く普及する日は来るの
でしょうか。

                 (ニューヨーク事務所所長補佐 会沢)

(*)French Immersionに関する調査結果はこちら。
< http://www.statcan.gc.ca/pub/81-004-x/200406/6923-eng.htm >

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【INFO】2017年度 海外経済セミナーを東京で開催します!
    ~東南アジアにおける自治体の海外展開の方策について~
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成長著しいシンガポール及び東南アジア展開のヒントとなるセミナーを東京に
て開催いたします。5年目を迎える2017年度は、クレアシンガポール事務所と
東京都との共催となります。

例年ご好評をいただいている元海外駐在自治体職員の経験談に加え...シンガポー
ルやタイなどの現地企業による特別講演とネットワーキング懇親会を開催しま
す!ぜひご参加ください。

日時:1日目 2017年5月29日(月) 13:00~17:55
   2日目 2017年5月30日(火)  9:00~16:20
場所:東京都庁第2庁舎(東京都新宿区西新宿2丁目8-1)
対象:自治体職員、各地域の観光協会や輸出振興団体等

申し込み先
(一財)自治体国際化協会シンガポール事務所
担当:朽網(くたみ)
電話:+65 6224-7927
Email: info@clair.org.sg

※3月末頃にクレア東京本部より各都道府県・政令市宛に再度通知をお送りさ
  せていただく予定としております。

セミナーの詳細・参加申込書はこちら
< https://www.clair.or.jp/j/forum/c_mailmagazine/20170327/20170327.docx >

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【REPO】スタッフだより 今年度もご愛読ありがとうございました。
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先日北陸に旅行に行ったのですが、外国人観光客も多く、伝統工芸と若手デザ
イナーがコラボしたおしゃれな工芸品を興味深そうに手に取ったり、英語で説
明を受けていたり、と外国人と地域の関わりを肌で感じる旅でした。同時に、
これからも地域の国際化に役立つ情報発信をしていこうと心新たにした旅でも
ありました。

来年度も皆様の興味関心に応えられるようなメルマガを配信したいと思います
ので、引き続きよろしくお願いいたします。

                         (企画調査課 梅本)

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【編集・発行】一般財団法人自治体国際化協会(企画調査課)
〒102-0083 東京都千代田区麹町1-7 相互半蔵門ビル7F
HP < https://www.clair.or.jp/ > TEL:03-5213-1722 FAX:03-5213-1741

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