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vol.197 外国人を活用した情報発信

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□■□      CLAIRメールマガジン vol.197(2018年1月12日)
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□          ~ 外国人を活用した情報発信 ~

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【テーマ記事】外国人を活用した情報発信

【自 由 記事】シンガポール人はカワウソに夢中?

【自 由 記事】日本人のためのアメリカの礼儀作法・タブー

【I N F O】コラム「多文化共生2.0の時代」最新記事を掲載しました

【I N F O】ジャポニスム2018公式企画
      『酒巡りin Paris』参加蔵元の公募のご案内 
         【〆切:2月18日(日)】 [国際交流基金ジャポニスム事務局]

【R E P O】クレアレポート『音楽とまちづくり』のご紹介

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【テーマ記事】外国人を活用した情報発信
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日本の人気俳優である「斎藤工」さんがシンガポール政府観光局公式の観光大
使を務められていることをご存知でしょうか。これはシンガポール人監督の映
画への出演がきっかけとなったもので、斎藤氏は昨年8月から1年間にわたり、
公式HPやFacebookなどでシンガポールの魅力を伝えてきました(※)。
これは、「外国人を活用した情報発信戦略」の一つであり、斎藤氏のような影
響力のある人物によるSNSを通した魅力発信のほか、海外の映画やドラマのロケ
ーション誘致、その国の言語による紹介番組(各国現地TV局放映)などが非常
に効果的であることから、この様な取組がASEAN各国でも行われています。

シンガポール政府観光局の公式HPやFacebookでは「グローバル、オーストラリ
ア、中国、ドイツ、インド、インドネシア、日本、韓国、マレーシア、フィリ
ピン、ベトナム、タイ」向けのページがあります。ただ言語を変えるだけでは
なく、各国のトレンドを反映させた観光情報を提供しており、例えば「人気の
観光スポットTOP10」であれば、国によって場所や順位が異なっています。また、
Facebookの投稿に対して、シンガポールを訪れたことのある各国の人たちのコ
メントも多く掲載されており、その国の旅行者がまさに必要としている情報が
提供されています。
こういった取組の結果、2016年にシンガポールを訪れた外国人旅行者の数は約
1,640万人(前年比7.7%増)、観光収入は約248億円(同13.9%増)と、どちら
も過去最高を記録しています。

このように、外国人を活用し、その国の言語やメディアを使った情報発信によ
り、受け手にダイレクトに必要な情報を届けることは効果的であり、観光誘客
だけにとどまらず、物産品の販路拡大、中小企業の海外進出支援など様々な分
野において求められるでしょう。

※ http://www.visitsingapore.com/ja_jp/editorials/tourism-ambassador-takumi-saito/

                 (シンガポール事務所所長補佐 朽網)
             
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【自由記事】シンガポール人はカワウソに夢中?
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シンガポールでは、都市開発の影響で1970年代に野生のカワウソは絶滅したと
考えられていました。しかし、その後の自然環境保全の取組により、マレーシ
アから渡ってきたカワウソが住み着いたとみられ、現在では60匹以上のカワウ
ソが観察されています。

シンガポール人のカワウソ愛は大変なものです。公園を管轄する政府機関NParks
や、上下水道を管轄するPUB、シンガポール動物園やシンガポール国立大学、そ
して動物愛護NPO等のメンバーからなるボランティアグループ「Otter Working
Group(OWG)」が組織されているほか、フェイスブック上に「Otter Watch」とい
うアカウントが開設され、毎日多くの「いいね!」を集めています。カワウソ
熱の高まりのためか、2016年の第13回国際カワウソ会議もシンガポールで開催
されました。

そのようなカワウソ愛の強いシンガポールにおいて、今年10月に大きなニュー
スが報道されました。
今年2月に生まれた野生のカワウソの赤ちゃんであるアクエリアスが、胴体に金
属の輪のようなものが巻き付いて、体をひどく傷つけているのが発見されたと
いうのです。
このことを受け、OWGによる「Project Free Aquarius(アクエリアスを救えプ
ロジェクト)」を発足させました。プロジェクトメンバーは、3週間アクエリア
スを捕獲しようと努力しましたが、群れの仲間に守られているアクエリアスを
捕獲するのは難しく、多くのシンガポール人をやきもきさせました。
11月15日、ついにアクエリアスの捕獲に成功し、シンガポール動物園の獣医に
よって体に巻き付いていた輪(金属と思われていましたがゴムだったことがわ
かりました)が取り外され、消毒等の処置を行うことができました。処置後の
アクエリアスは、弱々しい様子で去っていきましたが、次の日、元気に群れの
仲間と行動している様子が観察されています。救出の様子を撮影した動画は、
早速Otter Watchに投稿され、10万回以上再生されています。

「We count every otter because every otter counts(すべてのカワウソが重
要だから、私たちはカワウソの数を数え続けます)」という言葉がOtter Watch
に投稿されています。シンガポールは高度に発展し、人間にとって住みやすい
都市ですが、それだけでなくそこに住む動物も大事に見守る政府と住民の存在
が、シンガポールをより魅力的な都市にしていると感じました。

                 (シンガポール事務所所長補佐 杉田)

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【自由記事】日本人のためのアメリカの礼儀作法・タブー
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一見、アメリカ人の作法は「何でもあり」と思われがちですが、実はアメリカ
にも「礼儀作法」の長い歴史があります。実際「Emil Post's Etiquette」と
いう礼儀作法の本は、今でも育児本として人気があります。Post氏自身、少女
が女性としての振る舞いや、身分に相応しい教養を学ぶFinishing Schoolを卒
業した後、大人の女性として正しく生きるための礼儀作法を本にまとめました。
今回は実用的な礼儀作法をいくつか紹介します。

アメリカ人は何事に対しても意見があると感じる事もあるかと思いますが、会
話の中にも礼儀作法があります。政治、宗教、愛国心等、物議をかもすおそれ
のある話題は、アメリカ人ではない人としないよう心がけています。また、収
入について話題にすることもプライベートなことのためひんしゅくを買うこと
があります。

公共の場での喫煙、大きな声での通話もひんしゅくを買います。美術館やカル
チャースクールをはじめとした公共施設や、バス・電車等の公共運送機関での
大声での通話はマナー違反とされています。アムトラック(全米鉄道旅客公社)
等の「静かな車両」と呼ばれる車両では、図書館さながらに携帯での通話も禁
じられ、必要最小限の小声の会話だけが認められています。

アメリカ人と会うときは、通常強めの握手をします。お互い抱擁したり、ヨー
ロッパ式に頬にキスをしたりする光景を見たことがあるかもしれませんが、ア
メリカではかなり親しくならないと行われません。また、会話中や電車内では
人と人との間にある程度の距離を保つことが好まれます。もしアメリカ人がハ
グをしてくれたら、友人として認めてくれたことを意味します。また、彼らは
ビジネスの際に下の名前を使いますが、了承を得るまでは役職と苗字を使った
ほうが礼儀正しいといえるでしょう。

食事の作法についても違いがあります。アメリカ人はピザやサンドウィッチ等
の「finger food」は指でつまんで食べます。日本人も心配せずに手で食べてく
ださい。ヨーロッパではテーブルマナーとして、フォークは右手に、ナイフは
左手に持ち、食事中、手はずっとテーブルの上に出しておかなければなりませ
んが、アメリカ人は利き手によってフォークとナイフの持ち手を変えて使うこ
とが多く、食べていないときは膝に手を置きます。また、アメリカ人はオード
ブルなどの大皿を取り分ける際にお皿を回していくことがありますが、好まな
いものであれば無理して取る必要はありません。少量を食べずに残して、お皿
の脇にフォークとナイフを揃えて置くことも礼儀正しいと思われます。

他にもたくさんの礼儀作法がアメリカにはありますが、訪れた際には是非気を
つけてみてください。

      (ニューヨーク事務所調査員 ベンジャミン、所長補佐  会沢)

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【INFO】コラム「多文化共生2.0の時代」最新記事を掲載しました
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多文化共生ポータル内での毎月連載コラム「多文化共生2.0の時代」にて、最新
記事「インターカルチュラル・シティ・マイルストーン・イベント」「2017年
多文化共生10大ニュース」の二本を掲載いたしました。
(執筆者:明治大学 山脇啓造教授)

【インターカルチュラル・シティ・マイルストーン・イベント】
11月26~27日、インターカルチュラル・シティ(※)の10周年記念となる国際
会議「包括的な移民統合と多様性の利点のための都市政策」が、ポルトガル・
リスボンにて開催されました。
会員都市も増え、ますます盛り上がりをみせるインターカルチュラル・シティ。
反うわさ戦略や教育等、様々なテーマが取り上げられた会議について、筆者が
レポートします。

(※)欧州評議会による、多様性を都市の活力や革新・創造・成長の源泉とす
ることを目指したプログラム。

【2017年多文化共生10大ニュース】
2017年の多文化共生に関連するものの中から、著者が選んだ10大ニュースを紹
介しています。2017年も様々な出来事がありましたが、皆さんの一番印象に残
っているものは何でしょうか?

コラムはこちらから https://www.clair.or.jp/tabunka/portal/reading/tabunka2.0.html

<お問い合わせ先>
 一般財団法人自治体国際化協会 多文化共生課
 TEL:03-5213-1725 FAX:03-5213-1742
 E-mail:tabunka@clair.or.jp

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【INFO】ジャポニスム2018公式企画
   『酒巡りin Paris』参加蔵元の公募のご案内 
      【〆切:2月18日(日)】 [国際交流基金ジャポニスム事務局]
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「ジャポニスム2018」の公式企画の一つ「食と文化を楽しむシリーズ」として、
パリのレストランと日本各地の蔵元(酒造会社)をマッチングさせ、シェフや
ソムリエがその銘柄のために特別に考案する「ジャポニスム2018」記念メニュー
を日本酒とともに提供するイベント、「酒巡りin Paris」に参加される蔵元を
募集します。

毎年10月第1週にパリで開催される日本酒紹介サロン「Salon du Sake」のプレ
企画とも位置づけられる本事業では、日本酒と様々なジャンルの料理を組み合
わせてパリの皆様に味わって頂いて、フランスにおける日本酒への理解・関心
を一層高め、また将来的な輸出振興に向けた新たなきっかけ作りをします。

今回の募集は蔵元を対象に行いますが、地元の蔵元さんをよく知る自治体の皆
様にも、関心を持たれそうな蔵元にお心当たりがありましたら本事業について
ご案内くださいますよう、お知らせいたします。

なお、「食と文化を楽しむシリーズ」では、パリ市内ワインバーを会場とする
日本酒試飲イベントも別途計画中です。こちらについては、都道府県単位での
実施を予定しており、平成30年2月から3月を目途に参加を募る予定です。

*「ジャポニスム2018」の詳細についてはこちらから
 https://japonismes.org/

*「酒巡りin Paris」の公募情報はこちらから
 http://www.jpf.go.jp/j/about/area/japonismes/2018/01-01.html

【事業概要】
・事業名:(日本語)酒巡りin Paris (フランス語)Tour de Paris de Sakes
・実施期間:2018年9月29日(土)~10月5日(金)
※蔵元はじめ関係者と相談の上、上記期間中で開催日数を決定します。
・開催場所:パリまたはパリ近郊のレストラン等
・主催:国際交流基金ジャポニスム事務局  https://japonismes.org/
・協力:Salon du Sake  http://salon-du-sake.fr/ja/

<問い合わせ>
 国際交流基金ジャポニスム事務局
 担当:我妻(あがつま)・片山(かたやま)
 TEL:03-5369-6027 FAX:03-5369-6023
 Mail:sake-japonismes2018@jpf.go.jp

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【REPO】クレアレポート『音楽とまちづくり』のご紹介
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今回紹介するクレアレポートは、
2017年8月18日に発行した『音楽とまちづくり』です。

本レポートではアメリカのニューヨークとナッシュビルにおける音楽を活用し
たまちづくりについて紹介しています。

芸術の街として有名なニューヨークですが、ナッシュビルでも「Music City」
と呼ばれるほど音楽と経済が密接に関係したまちづくりが行われています。
活用方法は、街のイメージ作りから犯罪防止まで多岐にわたりますが、騒音対
策や景観維持、それに伴う規制の整備などそれに伴う課題も多くあるようです。

世代や国境を越えて人々に親しまれ、私たちの生活に彩りを与えてくれる音楽
ですが、街の魅力の向上・発信への音楽の先進的な活用事例が紹介されており
ますので、是非ご一読ください。

本レポートは以下URLよりご覧いただくことができます。
< https://www.clair.or.jp/j/forum/pub/docs/449.pdf >

このほかにも、多くのクレアレポートをクレアホームページに掲載しておりま
すので、ぜひご覧ください。
< https://goo.gl/2557xh >

                            (企画調査課)

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【編集・発行】一般財団法人自治体国際化協会(企画調査課)
〒102-0083 東京都千代田区麹町1-7 相互半蔵門ビル7F
HP < https://www.clair.or.jp/ > TEL:03-5213-1722 FAX:03-5213-1741

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配信解除は、下記メールアドレス宛に御連絡下さい。
clairmailmagazine@clair.or.jp
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総務部企画調査課
電話:03-5213-1722 Fax:03-5213-1741
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