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vol.222 『 平昌冬季オリンピックレガシーとスポーツ観光政策 』他

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□■□      CLAIRメールマガジン vol.222(2019年2月8日)
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□     『 平昌冬季オリンピックレガシーとスポーツ観光政策 』他

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                            T O P I C S               
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【ソウル事務所】平昌冬季オリンピックレガシーとスポーツ観光政策

【ニューヨーク事務所】通りの名称に見るニューヨーカーのコミュニティ意識
 
【ロンドン事務所】AIが世界の医療を変える-ロンドン発の医療診断アプリ-

【パリ事務所】"pass Culture" -18歳の若者に500ユーロの電子マネーを配付-

【シンガポール事務所】運動が苦手でも大丈夫!ズンバで楽しく健康になろう!!

【シンガポール事務所】アニメに国境はない!?シンガポールのアニメ事情

【INFO】鳥取県は韓国人観光客に魅力的?
           ~PR活動とSNSでの発信でわかる韓国人観光客の好み~

【INFO】第3回海外経済セミナーを東京で開催します!(テーマ:MICE)

【INFO】コラム「多文化共生2.0の時代」最新記事を掲載しました

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【ソウル事務所】平昌冬季オリンピックレガシーとスポーツ観光政策
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2018年平昌冬季オリンピック・パラリンピックに沸いた韓国。経済的波及効果
は41兆ウォン(約4兆円)以上と推定され、国民の81.4%からも「成功したオリ
ンピック」と評価されました(※1)。国民から最も評価された点が「南北和
解(48.4%)」であり、本大会を契機に南北和解の雰囲気が醸成され、4月には
南北首脳会談が実現するなど、まさに平和を象徴する大会であったとされてい
ます。

また、本大会は韓国の地方観光の発展にも影響を与えました。開催地である江
原道への旅行人気は、大会終了後も好調です。韓国観光公社は、2019年の韓国
内旅行のトレンドのひとつとして、「East Coast(江原道旅行)」を挙げてい
ます(※2)。大会を契機に行われた優良な宿泊施設の拡充やKTX京江線、高速
道路の開通により首都圏からのアクセスが良くなる等、観光インフラが改善さ
れたことが江原道旅行への関心を高めました。加えて自然や地元グルメなどの
既存の地域観光資源にも改めて注目が集まっています。

政府も観光政策として、江原道地域を「冬・スポーツ観光」の拠点に育成する
方策を打ち出しました。オリンピック開催により認知度が高くなった観光地と
してのブランドの一層の強化や持続可能な観光遺産の創出を目的に、今後「平
昌BIG3+」(※3)等オリンピックレガシーを活用した観光商品の海外への広報、
スポーツ観光の育成等に力を入れる予定です。

外国人観光客誘致策としては、冬季オリンピックを控えスキー人口が飛躍的に
増加している中国や、冬のない東南アジア・中東を対象とした冬の観光広報強
化するとともに、東京大会や北京大会に備える海外キャンプ等の誘致を含む国
際スポーツ競技、国際会議、イベント誘致の拡大等を推進しています。

大会開催地自治体の江原道でも、冬の外国人観光客誘致拡大のため、冬季スポ
ーツと絡めた観光イベントを行っており、多くの外国人が参加しています。

その取組の一つとして、2004年に開始された「ドリームプログラム」は、冬季
スポーツが発達していない国の若者たちを対象に、選手の育成を図ることを目
的として実施されているプログラムです。トレーニングと韓国文化体験の2つ
のプログラムで構成され、冬季スポーツの普及だけではなく、韓国文化の魅力
発信にもつながっています。本プログラムはIOCからも高い評価を受けており、
今シーズンも25か国から109名の若者が参加しました。

他にも、韓国観光公社と共同で一般の外国人観光客を対象に江原道の5つのス
キー場で「スキーコリアフェスティバル」を開催しています。観光客のレベル
に合ったスキー講習を中心に、スキー大会・冬のお祭りへの参加、韓国文化体
験(韓国料理体験等)を組み合わせた長期滞在型の観光ツアーとなっています。

このように、国際的な観光地としての認知度、人気を高めている江原道地域。
まもなくオリンピック開催1周年を迎え、更なる躍進とオリンピックレガシー
を活用した観光政策が注目されます。


(※1)
「平昌オリンピックに対する国民意識調査」(2018.4.27~2018.5.3まで、
 総勢1,011名の韓国国民を対象に電話調査、(株)リサーチ・アンド・リサーチ社実施)
(※2)
 韓国観光公社プレスリリース(2018.12.17)
「ソーシャルビッグデータで見た2019国内旅行のトレンドはBRIDGE」
http://kto.visitkorea.or.kr/kor/notice/news/press/board/view.kto?id=430570&isNotice=false&instanceId=42&rnum=10
(※3)「平昌BIG3+」
 オリンピック雪上競技が開催された平昌(フェニックス平昌、龍平リゾート、
 アルペンシア)と旌善(ハイワン)の各リゾートの豪華な宿泊施設と一緒に
 4つのリゾート全73のスキー場を一度に利用できる、長期滞在を誘導するた
 めのオリンピックレガシー観光商品。江原道は韓国観光公社と共同でカナダ
 バンクーバー等での観光広報を実施(2018.12)。
                  
                        ソウル事務所 所長補佐 大沢 


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【ニューヨーク事務所】通りの名称に見るニューヨーカーのコミュニティ意識
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最近、マンハッタンにあるフィフスアベニューのうちトランプ大統領所有の高層ビル
「トランプタワー」前の区間を、「バラク・H・オバマ大統領アベニュー」に変更し
ようという署名活動がニュースになりました。これが実現するかどうかはさておき、
ニューヨーク市内を歩いていると、いたるところに個人名や団体名を冠した通りの
名称を掲げる標識があることに気付きます。

例えば、メジャーリーグ球団のヤンキースで活躍した投手の名を付けた「Rive
ra Avenue」や、無料で近隣住民の散髪をするなど長年地域に尽くした理髪師の
名を取った「Henry Grate Sr. Place」、職務中に銃撃され殉職したニューヨー
ク市警察の刑事の名を付けた「Detective Miosotis Familia Way」など、同市
では住民などの申請で通りの一部区間にこうした名称を付けることが認められ
ています。

名称付与の手続きに当たっては、申請者は通りを管轄するCommunity Board(コ
ミュニティ委員会)(※1)に対して、当該区画の住民及び事業者の署名ととも
に申請を行います。委員会が対象となる個人又は団体のコミュニティとの関わり
や市に対する貢献度などの観点で審議を行い、申請が承認された場合には、市議
会で審議と議決が行われ、市長の署名によって新名称が決定されます。

ニューヨーク市議会によれば、2017年だけで100以上の通りの区間に新名称を付
ける議案が可決されています。そのほとんどが故人の名前を冠したものです(※2)
が、彼らの経歴を見ると、退役軍人や警察関係者、消防士、政治家、活動家、ア
ーティスト、事件や事故の犠牲者など千差万別で、住民たちが地区ごとに思い思
いに名前を付けている様子が見て取れます。こうした通りの名前から、ニューヨ
ーカーの地元コミュニティに対する関心や愛着が感じられます。

(※1)
ニューヨーク市憲章に基づき、市内のコミュニティ区ごとに59設置されている、
行政区長から任命を受けた無給の委員からなる組織。
(※2)
個人については対象を故人のみとする審査基準を設けているコミュニティ委員会
もあります。

                                       ニューヨーク事務所 所長補佐 永澤

 
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【ロンドン事務所】AIが世界の医療を変える-ロンドン発の医療診断アプリ-
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イギリスにおいても年々増え続ける社会保障費は深刻な問題となっています。
特に高齢人口の増加による医療費増大、医療ニーズの高度化・複雑化が進む中
で、イギリスの公的医療機関であるNHS(国民保健サービス)は、原則無料での
診察を提供しているため、慢性的な財政難、医療従事者の不足、待機時間の長
期化などが常に指摘されています。

また、BBCニュースによると(※1)、かかりつけ医を予約した患者が予約日に
現れなかったことにより、年間1,500万件以上の診察が無駄になり、金額にする
とおよそ2億1600万ポンドの費用が発生したことがわかっています。

そのような事態を打開すべく、2013年に創業したロンドン発のスタートアップ
企業Babylon Health(※2)は、NHSと協同してスマートフォン診療・AI診断
アプリを開発しました。使い方は、アプリをダウンロードし、テキストで症状
を入力すると、AIがチャットによる会話を通じて診断結果を提示する仕組みで
す。ここまでは費用は発生せず、さらなる診断や治療が必要となれば、月9.99
ポンドの定額制、あるいは一回25ポンドで電話・ビデオ通話による医師・専門
家への相談が可能となり、そこから必要に応じて処方薬の宅配や薬局での受け
取り、また対面での診療予約も行えます。このアプリは、数億のデータ、数千
のテストを経て実装に至っているため、独立した第三者機関(※3)の審査に
も合格する質の高い医療サービスを提供するだけでなく、医療提供側の負担軽
減や人員削減、あるいは無用な通院を減らすことにも貢献しています。

現在、イギリス国内にとどまらず、アイルランド、ルワンダなど世界で約200万
人がこのアプリを利用しています。更なるアプリの精度向上や、幅広い世代に
アプリを普及させるなどの課題は残りますが、AIが世界の医療サービスを大き
く変える日も、それほど遠くないかもしれません。
 
(※1) https://www.bbc.co.uk/news/health-46732626
(※2) https://www.babylonhealth.com/  
(※3) https://www.cqc.org.uk/   

                       ロンドン事務所 所長補佐 田島


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【パリ事務所】"pass Culture" -18歳の若者に500ユーロの電子マネーを配付-
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フランスでは、2017年の文化予算は中央政府35.97億ユーロ(約4,496億円)、
地方政府93.30億ユーロ(約1兆1,662億円)(日本の約4倍:国1,043億円、
地方3,644 億円)と、文化関連の施策が充実しています(※1)。フランス文
化省は若者の文化へのアクセス強化と文化活動の多様化を目的として、スマー
トフォンアプリを活用した新たな取り組みを2019年から試験的に導入します。

フランス政府は18歳になる若者に対して500ユーロ(約62,500円)の電子マネー
をスマートフォンアプリ"pass Culture"を介して提供します。この電子マネ
ーはアプリで利用可能な文化活動のサービスの費用に充てることができます。
アプリではオペラやコンサート等の予約、書籍やDVD等の購入、オンラインで
の動画・音楽配信サービスの定期購読、音楽やダンスなどの文化教室の登録な
ど、多種多様な文化活動サービスを受けることができるとともに、スマートフ
ォンの位置情報から周辺で利用可能な文化活動に関する情報検索も可能です。
提供される500ユーロの電子マネーのうち、オンラインの動画・音楽配信サー
ビスに対しては200ユーロ、書籍やDVD等の商品の購入には100ユーロの上限が
定められている一方、劇場チケットの購入や文化教室への参加費用などについ
ては500ユーロまで利用可能です(※2)。

この"pass Culture"の取り組みは2017年の大統領選挙の際にマクロン大統領
が公約として掲げた政策の一つです(※3)。2019年2月からパリ近郊のセー
ヌ=サン=ドニ県、ストラスブールが位置するバ=ラン県など、5つの地域で
1万人を対象に試行が開始され、2019年夏には対象の地域を増やし、人数も5
万人に拡大される予定です。"pass Culture"施策に関して2019年は3,000万
ユーロ(約37億5,000万円)の予算が計上されており、2019年の活用状況を分
析した上で来年以降、フランス全土に導入予定です。"pass Culture"により
年間約80万人の若者に配付される電子マネーの総額は年間約4億ユーロ(約
500億円)と見積もられています(※4)。政府はこの費用のうち8割を民間
部門の協力により確保し、政府の負担は2割までとする構想を示しています。
具体的には、必ずしも対象者全員が利用するものでなく、経費面では、アプリ
で商品を提供する事業者に新たな顧客を得ることへの対価として5割の費用を
負担させ、銀行とのパートナーシップにより電子マネー口座を開設させること
への対価として銀行に約2割の費用を負担させる考えです。政府の負担が2割
であれば、2021年に全面導入できる予定とされています(※5)。

フランスにおけるこの取り組みは2016年9月からイタリアで行われている"Bonus
 cultura"をモデルとしています。2015年11月のパリ同時多発テロ直後にイタリ
アのレンツィ首相はテロや過激思想に対し文化施策の拡充により対処する姿勢を
示しました。"Bonus cultura"は、その一環として始まった取り組みで、2017
年にはイタリア全土の18歳の若者57万人を対象に500ユーロの電子マネーが配付
されました。この総額は約3億ユーロ(約375億円)に上っています。なお、フ
ランスとは異なり、商品を購入する時などの上限額は定められていません。また、
2017年に実際に使用した人は約60%にとどまり、使用した若者のうち約78%が書籍
の購入に使用するなど、使用状況に偏りが見られました(※6)。

"pass Culture"の取り組みにより、電子マネーが配付される18歳の年だけで
なくその翌年以降もアプリを活用してもらうことで、継続的に若者が文化活動
へ参加する一つのきっかけになると考えられます。"pass Culture"の取り組
みがどのような広がりを見せていくか、その財源なども含めて今後の動向が注
目されます。

(※1)
https://www.cairn.info/chiffres-cles-statistiques-de-la-culture-2017━9782111515185.htm
http://www.bunka.go.jp/tokei_hakusho_shuppan/tokeichosa/pdf/r1393024_04.pdf
(※2)
http://www.culture.gouv.fr/content/download/196341/2099792/version/10/file/20180911_MC-CP-pass%20Culture.pdf
(※3)
https://en-marche.fr/emmanuel-macron/le-programme/culture
(※4)
https://www.lejdd.fr/Politique/franck-riester-au-jdd-le-test-du-pass-culture-va-debuter-3811844
(※5)
http://videos.assemblee-nationale.fr/video.7077202_5c10c4baad863.commission-des-affaires-culturelles━m-frederic-jousset-charge-du-pilotage-du-projet-pass-culture-12-decembre-2018
(※6)
https://www.la-croix.com/Culture/Bilan-mitige-Pass-culture-Italie-2018-03-08-1200919190
※1ユーロ=125円として計算

                                           パリ事務所 所長補佐 小久保


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【シンガポール事務所】運動が苦手でも大丈夫!ズンバで楽しく健康になろう!!
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シンガポールを歩いていると、街中やショッピングモールの公共スペースで、軽快な
音楽にあわせて踊っている集団を目にすることがあるかもしれません。果たして、み
んな何をしているのでしょうか?その答えはおそらく、「ズンバ」でしょう。
 
聞きなれない方もいらっしゃるかもしれませんが、ズンバとはダンスフィット
ネスの一種で、軽快な音楽に合わせてパーティー感覚で楽しめる、シンガポー
ルだけでなく世界中で人気のエクササイズプログラムです。

プログラムの最中、インストラクターが音楽に合わせて、フィットネスの動き
を取り入れたダンスを踊りますが、細かい動きの説明はしないため、参加者は
インストラクターを見ながら、見様見真似で踊ることになります。ただし、完
璧に真似をする必要はなく、参加者それぞれが出来る範囲で、音楽にのせて好
きなように身体を動かすことこそが、ズンバで一番大切なことです。振り付け
も簡単で、きつくなったら運動強度を下げることも自分の判断で行うことがで
きるので、高齢者でも参加することが可能です。このように誰でも参加できる
のが、ズンバ最大の魅力となっています。

65歳以上の高齢者が2017年には約50万人、2030年には90万人(全人口の24%)
にも達すると見込まれ、「超高齢化社会」が現実のものとなりそうなシンガポ
ールでは、より長く健康的な生活を送るために、また拡大する保健支出の抑制
のためにも、慢性疾患などの予防や健康管理への対策が強化されています。そ
の他のデータでも高コレストロール人口の割合が57.5%(※1)、糖尿病人口
の割合も13.7%(※2)と生活習慣病に結び付く指標が高いこともあり、2017
年に行われたリー・シェンロン首相のナショナルデーラリー(国政方針演説)
でも「糖尿病対策」が取り上げられ、日常の食事や運動の大切さを強調するな
ど、シンガポール国民の健康増進プログラムへの関心は非常に高まっています。

誰でも参加しやすく、健康にも良いというズンバの特徴から、シンガポールの
政府機関である健康促進庁(Health Promotion Board)も、人の集まりやすい
ショッピングモールのイベントスペースや広場等でズンバを行う「Health Promoting
 Malls」というプログラムを実施しています。実際に私もこのプログラムに参
加してみましたが、100名ほどの参加者とともに音楽に身を任せるのがとても
爽快で、あっという間に時間が経ってしまうほどでした。また、プログラムが
終わった後も、参加者同士でゆっくりと語り合う姿がそこかしこで見られるな
ど、地域住民が集まるきっかけの一つにもなっているようです。今年9月にナシ
ョナルスタジアムで開催された日本人会夏まつりでも、このズンバプログラム
が行われ、多くの日本人・シンガポーリアンがともに汗を流しながら、会場に
活気をもたらすとともに、一体感を創りあげていました。

健康づくりだけでなく、コミュニティづくりの手法としても、注目の集まるズンバ。
皆さんも是非トライしてみてはいかがでしょうか。

(※1)2008年のデータ、世界保健機関調査より
(※2)2017年のデータ、国際糖尿病連合調査より

                                       シンガポール事務所 所長補佐 永原


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【シンガポール事務所】アニメに国境はない!?シンガポールのアニメ事情
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2016年に一世を風靡した「君の名は」をはじめ、熊本地震復興のシンボルとし
て熊本県庁に「ワンピース」の「ルフィ」の銅像が建設されるなど、日本でも
幅広い層に受け入れられているアニメですが、シンガポールでも、若者を中心
に多くのファンを魅了しています。

〇シンガポールで人気なアニメは!?
シンガポールでも、もちろん最新のアニメは人気です。ただ、海外から日本の
アニメを視聴する方法はかなり限定されるため、「Netflix」や「Amazon Prime
 Video」などの動画配信サービスに加入し、視聴するのが主流です。
 
これらのサービスでは、新旧限らず幅広いジャンルのアニメが配信されている
ため、そのおかげで最新のアニメに限らず、日本で少し前に流行ったようなア
ニメでも知名度があり、多くのファンがいます。しかしその反面、日本では人
気なジブリ作品などは、これらのサービスでは視聴できないためか、必ずしも
知名度は高くない印象です。

ちなみに、「Netflix」では全てのアニメが英語字幕付きで配信されているため、
好きなアニメを見ながら日本語も学べるということで、日本語学習ツールとして
活用しているシンガポーリアンも多いようです。

〇多種多様なコミュニティ
好きな物を好きな人同士で語りたい!という欲求はシンガポールでも同じで、友
人同士はもちろん、ネット上の掲示板やFacebook等のSNSなど、様々な形でコミュ
ニティが形成されています。
 
その中には、日本でいうオフ会(同好会)のようなものもあり、私が先日参加し
た会では、参加者6名と少人数でしたが、日本人は私一人で、私以外は中国系とマ
レー系のシンガポーリアンという構成でした。私も含めほとんどが初参加でした
が、好きなアニメを交えた自己紹介を終えた後には、「そのアニメは自分も見た!
すごく良かった!」や「あのキャラクターが好きだ!」など、アニメを通してす
ぐに打ち解けることが出来ました。

私が参加したのは、好きなアニメについて語り合うという比較的ライトな会でし
たが、中にはコスプレ好きが集まる会など、より濃い内容のコミュニティもあり、
アニメを通して様々な形での交流が行われています。

〇アニメに国境はない!
オフ会の参加者に「何でアニメが好きなの?」と質問したところ、「作画が綺麗」、
「ストーリーがしっかりしている」、「キャラクターが可愛い」など、その意見
は日本人とほぼ変わりませんでした。シンガポーリアン独特の意見のようなもの
を期待していたため、その時は正直少し拍子抜けしてしまいましたが、これは裏
を返せば、アニメは国や人種等に関わらず共通の価値観を提供できるグローバル
なコンテンツであるということを意味するのではないかと思います。

日本のアニメは、ただの娯楽だけでなく、日本と海外の架け橋となれるようなポ
テンシャルを秘めたコンテンツなのではないでしょうか。

                                       シンガポール事務所 所長補佐 中間

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【INFO】鳥取県は韓国人観光客に魅力的?
           ~PR活動とSNSでの発信でわかる韓国人観光客の好み~
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鳥取県は韓国との持続的な交流を通し、正確なニーズを把握しPRを行うことで、
認知度を上げています。最近の鳥取県のPR手法と取材を通して当地で確認でき
た韓国インバウンド情報をご紹介します。

詳しくはこちらから http://economy.clair.or.jp/casestudy/inbound/4358/

<問い合わせ先>
経済交流課(キム)
Tel:03-5213-1726 Mail:keishin@clair.or.jp

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【INFO】第3回海外経済セミナーを東京で開催します!(テーマ:MICE)
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◆【クレア海外経済セミナー(MICE)】開催◆
今年度第3回目となる海外経済セミナーでは、「MICE」をテーマとして国際会
議誘致に関する情報提供を行います。国内外でのMICEの最新情報のほか、MICE
誘致の具体的な手法、利活用について講演者それぞれの立場・視点から情報を
提供いたします。今回の講演内容には大都市だけではなく中堅都市にも参考と
なる情報が盛り込まれています。また、数々の国際会議や展示会を運営してき
た実績のある講師を台湾から招聘し、海外での事例についてもお話しいただき
ます。

セミナー後には講演者との懇親会も開催いたしますので、こちらも是非ご参加
ください。
皆様のご参加をお待ちしております。

<開催概要>
(1)日 時  平成31年2月22日(金) 
        ・セミナー:13時00分~16時50分
        ※12時50分頃より開場および受付開始
        ・懇 親 会:16時50分~17時50分
        ※参加費無料、軽食、ソフトドリンクをご用意します。

(2)場 所  都道府県会館4階 402会議室(セミナー)、410会議室(懇親会)
(3)主 催  一般財団法人自治体国際化協会
(4)参加者  自治体・観光協会・コンベンションビューロー等の関連団体等職員(定員80名)

    基調講演 「MICEのメカニズムと地域のMICE振興」
    講 師   川島 久男 氏(観光庁VISIT JAPAN大使)


    講演1  「MICEの現場から~PCO(Professional Congress Organizer)
          が考える地方都市の可能性~」
    講 師    紫冨田 薫氏((株)コングレ 専務取締役 コンベンション事業本部長)

        講演2 「台湾でのMICEの誘致と利活用について事例紹介」
        講 師  Kitty Wong 氏(K&A International Co. Ltd. President)

        講演3 「地域目線でのMICE~松江に学ぶ国際会議誘致の可能性~」
        講 師  原 利一氏 (松江コンベンションビューロー(一財)くにびきメッセ事務局長)
    
      ※次第、演題等は予告なく変更する場合があります。

<申し込み方法>
2月12日(火)までに以下のHPの申し込みフォームよりお申込みください。
URL: http://economy.clair.or.jp/activity/seminar/(経済交流課・海外経済セミナーHP内)

<お問い合わせ先>
一般財団法人 自治体国際化協会 交流支援部経済交流課 舘
Email: keishin@clair.or.jp / Tel: 03-5213-1726

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【INFO】コラム「多文化共生2.0の時代」最新記事を掲載しました
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多文化共生ポータル内での毎月連載コラム「多文化共生2.0の時代」にて、最新
記事「外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策」を掲載いたしました。

(執筆者:明治大学 山脇啓造教授)
今回成立した改正出入国管理法に伴う総合的対応策についてご紹介しています。

コラムはこちらから 
https://www.clair.or.jp/tabunka/portal/reading/col-tabunka2.0-17.html

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 CLAIRはこんな活動をしています!
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◆JETプログラム
 小中高等学校で語学指導等を行う外国語指導助手や自治体で国際交流活動を行う
 国際交流員などの外国青年が地域と世界の架け橋として各自治体で活躍しています。
  http://jetprogramme.org/ja/

◆多文化共生
 多言語情報ツールの提供や、先進的な取組への助成などを通して、多文化共生の
  まちづくりを目指す自治体や地域国際化協会、関係団体の活動を支援します。
  https://www.clair.or.jp/j/multiculture/index.html

◆経済活動
 訪日観光客誘致推進に関するセミナーの開催をはじめ、自治体の海外プロモーション
 のための専門家派遣や自治体が気軽に出展できる物産展を海外で開催します。
  http://economy.clair.or.jp/

◆国際協力
 海外自治体職員の日本の自治体への受入、海外自治体から要請された課題に関する自
 治体の専門家の派遣、先進的な国際協力促進事業に対する助成金等により支援します。
  https://www.clair.or.jp/j/cooperation/index.html

◆自治体間交流
 姉妹(友好)都市交流に関する情報提供等をはじめ、海外自治体幹部との交流協力セミナ
  ーの実施や先進的な国際交流事業に対する助成金等により自治体間交流を支援します。
  https://www.clair.or.jp/j/exchange/index.html
 
◆活動支援・調査依頼
 7つの海外事務所のネットワークを活かし、現地訪問先へのアテンド、通訳のあっせ
 んなど自治体の支援のほか、現地でしか実施できない海外の情報収集を行います。
  https://www.clair.or.jp/j/operation/index.html

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【編集・発行】一般財団法人自治体国際化協会(企画調査課)
〒102-0083 東京都千代田区麹町1-7 相互半蔵門ビル7F
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