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vol.323「英国の地方自治体における週4日勤務の導入」

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□■□     CLAIRメールマガジン vol.323(2023年7月14日)
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□       英国の地方自治体における週4日勤務の導入
                                    
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≪CLAIRからのお知らせ≫
【INFO】(企画調査課)
自治体の海外活動を支援しています!※特に訪中を検討中の皆様へ※

【INFO】(経済交流課)自治体の取り組み紹介
自治体の取りうる今後の国際協力の在り方について~松戸市が行うドミニカ共和国への梨栽培支援を通じて~

【INFO】(政策研究大学院大学(GRIPS))参加者募集
7月28日ハイブリッド開催
フランス・デンマークの現地調査から見えた教育・人づくりと地方財政をテーマにJFM×GRIPS連携フォーラム第5弾!

【INFO】◎7月14日は一粒万倍日◎
2023年度「サマージャンボ」「サマージャンボミニ」発売中!

≪海外事務所コラム≫
【ロンドン事務所】英国の地方自治体における週4日勤務の導入

【ニューヨーク事務所】アメリカでの引越しと住所証明:日本との違いを生活者の経験から考える

【シンガポール事務所】シンガポールの公共交通機関について

【パリ事務所】2024パリ五輪では使い捨てプラスチックを禁止に 政府主導で取り組む脱プラスチック

【ソウル事務所】ソウル市によるBTS聖地巡礼用マップ

【北京事務所】第2回上海観光産業博覧会に参加して

【シドニー事務所】廃線を活用したトレイルコースの整備で観光促進・地域振興

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          CLAIRからのお知らせ
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【INFO】(企画調査課)
自治体の海外活動を支援しています! ※特に訪中を検討中の皆様へ※
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 クレアの海外7事務所(ニューヨーク、ロンドン、パリ、シンガポール、ソウル、シドニー、北京)では、自治体の皆様が行う海外
活動を支援しています。従来から行っている現地でのアテンド・アポ取り、通訳のあっせん等、自治体の皆様が海外へ行く場合の支援
はもちろん、自治体の皆様が行うオンラインヒアリングのアポ取りや海外事務所のSNSでの自治体イベントPRなど、海外に行かずとも
活用できる新しい形の支援も行っています。
 海外渡航の有無に関わらず、是非クレアの海外活動支援をご活用ください。
 
※※ 特に中国への渡航を予定されている自治体の皆様へ ※※
 現在、中国への渡航については、ビザの取得が必要であるなど、コロナ前と比べて手続きが変わっています。こうした、渡航の際の
留意点などについて、アドバイスさせていただける部分があると思いますので、訪中を検討される際は、企画調査課や北京事務所へ是非
お問い合わせください。

■クレアの海外活動支援の詳しい支援内容等は、下記HPをご覧ください。 
https://www.clair.or.jp/j/operation/shien/index.html

<お問い合わせ先>
一般財団法人自治体国際化協会 企画調査課(担当:中上) 
TEL:03-5213-1722 FAX:03-5213-1741
E-mail:kikaku@clair.or.jp
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【INFO】(経済交流課)自治体の取り組み紹介
自治体の取りうる今後の国際協力の在り方について
~松戸市が行うドミニカ共和国への梨栽培支援を通じて~
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 生活に直結する課題がある中、住民生活への貢献が明確になりにくい国際協力事業は、地方自治体が取り組みに距離をおきやすい傾向
があると思われます。
 そんな中、松戸市は、梨の苗木を贈るという国際交流事業が栽培技術指導という国際協力へと昇華し、市の課題であった栽培技術伝承
や海外販路開拓、多文化共生への寄与まで期待できる結果となりました。加えて、本事業をきっかけに、消防局員派遣による消防技術
指導や東京オリンピックのホストタウンとしての交流、5分野でのパートナーシップ協定締結など、様々な事業へ波及しています。
 事業開始当初から明確なビジョンを掲げていたわけでなくとも、模索しながら双方にメリットのある関係性を構築した松戸市の取組
について御紹介します。
 なお、松戸市は、前例のない交流事業を開始するにあたり、自治体国際協力促進事業(モデル事業)を活用しています。活用をご検討
されている自治体の皆様も、ぜひご参考ください。

自治体国際化協会 経済交流活動
https://economy.clair.or.jp/casestudy/9610/

自治体国際協力促進事業(モデル事業)
https://www.clair.or.jp/j/cooperation/model/index.html

<お問い合わせ先>
一般社団法人自治体国際化協会 経済交流課
TEL:03-5213-1726   FAX:03-5213-1742
E-mail:keishin@clair.or.jp
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【INFO】(政策研究大学院大学(GRIPS))参加者募集
7月28日ハイブリッド開催
フランス・デンマークの現地調査から見えた教育・人づくりと地方財政をテーマにJFM×GRIPS連携フォーラム第5弾!
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 地方公共団体金融機構(JFM)と政策研究大学院大学(GRIPS)は人口減少等社会構造変革下における地方財政に関する調査研究・教育
プロジェクトを立ち上げました。欧米との国際比較研究から今後の地方のあり方を考えていきます。
 今回、第5回フォーラム「現地調査から見えたフランス・デンマークの教育・人づくりと地方財政― 十「国」十色、現場に立つ地方
自治 ―」を帝京大学小西杏奈先生・明治大学倉地真太郎先生をお招きして、対面とオンラインのハイブリッド開催します。
 3月に行ったフランスとデンマークでの現地調査を通じて明らかになった、両国の教育・人づくりと地方自治体の役割そして地方財政
の現状について紹介します。二つの国の事例から、社会構造変革下にある日本へどのような示唆を引き出すことができるのでしょうか。
これからの人づくりや地方財政について、考えたい長期的・構造的視点について議論します。
 対面に加え、オンラインでも参加でき、各国の取組を通じて地方自治を考える新たな視点が見えてきます。お早めにお申込ください。

開催日時:7月28日(金)13:30~15:30(JST)
会場:GRIPS(政策研究大学院大学(東京都港区六本木))(対面会場)及びZoom(オンライン会場)
参加費:無料
概要:詳細は下記プロジェクトHPをご覧ください。
https://gripslocalgovernance.institute/
参加登録:下記にてご登録ください。
https://grips-ac-jp.zoom.us/webinar/register/WN_YMdOblmFTKaV0BO2AslYng
◆過去のフォーラム動画はこちらから↓
https://www.youtube.com/channel/UCaO86yPaGKs5hgPwj2KgASw/featured

<お問い合わせ先>
JFM・GRIPS連携プロジェクト事務局(政策研究大学院大学)
Mail:local-governance@grips.ac.jp(佐々木)
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【INFO】◎7月14日は一粒万倍日◎
2023年度「サマージャンボ」「サマージャンボミニ」発売中!
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 宝くじは、その売り上げの40%が公共事業としてみなさまの生活に役立てられています。特にサマージャンボは1等前後賞併せて
★7億円★が当たるチャンス!サマージャンボミニは100万円の当選本数を前年度より増量中!この機会にぜひご検討ください。

サマージャンボ宝くじ発売期間:7月4日(火)~8月4日(金)
すき間時間に手軽に購入!インターネット専用全国自治宝くじ「クイックワン」も発売中です。
https://www.takarakuji-official.jp/

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           海外事務所コラム
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【ロンドン事務所】英国の地方自治体における週4日勤務の導入
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 サウスケンブリッジシャー市(ディストリクト・カウンシル)では、2023年1月に英国内の地方自治体で初めて職員の週4日勤務を
試験的に導入しました。この取り組みは1月から3月までの3か月間に限って試験的に導入されたものですが、取り組みの成果が見られ
たことから、2024年3月まで延長することが決定しました。
 同市は、人材の確保と定着に深刻な課題を抱えており、過去1年以上にわたって定員の80%以下の人材しか確保できていません
でした。欠員は派遣職員により補充する必要がありますが、コストが高額となることや担当者の変更による業務上の遅延や混乱が懸念
されることから、多様な人材の確保や職員の定着率向上のため、週4日勤務の導入を検討することとなりました。
 試行期間では、16分野の業績評価指標を用いてサービスの成果をチェックするとともに、職員への影響を測定するために試行期間前に
健康とウェルビーイングに関する調査を実施、試行期間終了後にフォローアップ調査を行いました。
 得られた結果をケンブリッジ大学ベネット公共政策研究所が分析したところ、職員のウェルビーイングの向上が見られたほか、モニター
した16分野のうち9分野において大幅な改善が見られ、残り7分野は前年同期と同水準又はわずかに低下したものの、懸念されるレベル
にまで低下した分野は見られなかったことが明らかになりました。あくまで試行期間のため採用に関する改善は見られませんでしたが、
期間中に人件費の大幅な削減も実現することができたとのことです。
 こうした評価を受け、この取り組みの延長を決定するとともに、今夏からはごみ収集員にも週4日勤務を導入すべく検討を進めています。

          ロンドン事務所 所長補佐 中込

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【ニューヨーク事務所】アメリカでの引越しと住所証明:日本との違いを生活者の経験から考える
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 引越しについて考える時、国や地域によってその手続きは異なります。例えば、日本では役所で転入手続を行い、その証明として住民
票の写しをさまざまな場所で提出するのが一般的です。しかし、米国では役所で転入手続をするということはありません。

 単身で住んでいる場合、住所の証明を求められる機会はそう多くありません。一方で、特に子供を公立学校に通わせる場合、住んで
いる地区を証明する必要があり、どのようにそれを示すかが問題となります。ここでは当事務所職員(筆者)の経験を題材に、米国に
おける住所の認定方法の一例をご紹介します。

 例えば、ニューヨーク州のある学区では、住所が記載された3種類の書類の提出が求められます。これはオンラインで行うことが一般
的です。住宅契約書、運転免許証、銀行の明細書、公共料金の請求書、図書館の会員証などが認められます。

 そして、住宅契約書を含まずに3種類の書類を揃えた場合、四半期ごとに書類を再提出する必要があります。これは住宅契約書が長期
の居住を示すため、その存在が大きな影響を持つためと筆者は推察しています。

 他の地域も調べてみると、必要な書類が2種類だったり、住宅契約書が必須だったりと、各地域で取り扱いが異なることがわかります。

 私見ではありますが、これらの事例から見ると、日本の住民基本台帳を始めとする一連の制度的インフラには、機関内・間での統一的
な情報共有や広く証明を可能とするという利便性があると感じられます。一方、米国ではどのような資料がどの程度居住性を証明するか
という観点から、様々な資料による認定を認めており、これはオンライン化を含めた手続の簡素化や居住性の実態的判断の点から見て、
相応の合理性を持っているように筆者は考えます。

 日本においても「デジタル時代における住民基本台帳制度のあり方に関する検討会報告書」などでデジタル技術を活用した届出のあり
方について議論されており、こうした海外事例も日本の制度、実務のあり方の検討の一助になることを期待する次第です。

          ニューヨーク事務所 上席調査役 圓増

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【シンガポール事務所】シンガポールの公共交通機関について
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 1965年に独立した当初のシンガポールは都市部の深刻な交通渋滞や非効率な交通インフラ網の問題を抱えていました。シンガポール
政府は課題解決に向けて高速道路網や公共交通機関を整備するとともに、自動車所有権利証書の取得の義務化をはじめとしたさまざま
な施策を実行しました。その結果、今日におけるシンガポールの陸上交通システムは非常に利便性の高いものになっています。今回は、
陸上交通システムのうち、公共交通機関に焦点を当てて紹介いたします。
 主要な公共交通機関としては、都市型高速鉄道(Mass Rapid Transit(MRT))、Light Rail Transit(LRT)、バスがあります。
まず、MRTは1987年に運行開始となった鉄道で、都市部では地下を、郊外では高架上を走っています。1980年代に中核となる2路線が
整備されたのを皮切りに延線や新路線・新駅の増設が次々と行われ、現在では東京23区とほぼ同じ面積の国内に6路線(営業距離約
200km)、140以上もの駅が設置されています。MRT網は島内全域に及び、MRTだけでもシンガポール国内のさまざまな場所に行くことが
可能です。次にLRTはMRTとニュータウンを結ぶ支線の役割を担い、郊外在住者の足となっています。1999年に運行開始し、現在はBukit
 Panjang線(西中央部周辺)とSengkang線、Punggol線(北東部周辺)の3路線(営業距離約28km)が無人運転で運行されています。
そしてバスは、300以上もの路線がMRT網を補完するように島内全域に張り巡らされており、MRTでは行きにくい場所にもバスを利用すれ
ば便利に移動することが可能です。
 シンガポール政府は「陸上交通マスタープラン2040」の中で、移動時間の短縮を長期目標の一つとしており、目標達成に向けてMRTの
新線開通や新駅の増設、バス専用レーンの導入などに取り組むことで今以上に利便性の高い公共交通システムの構築を目指しています。

          シンガポール事務所 所長補佐 木村

(参考資料)
※1:National Library Board「MRT SYSTEM BEGINS OPERATIONS」
https://eresources.nlb.gov.sg/history/events/e926e24f-9c14-482b-b278-d582b535deb6
※2:Land Transport Authority「Rail Network」
https://www.lta.gov.sg/content/ltagov/en/getting_around/public_transport/rail_network.html
※3:Land Transport Authority「Bukit Panjang LRT」
https://www.lta.gov.sg/content/ltagov/en/getting_around/public_transport/rail_network/bukit_panjang_lrt.html
※4:Land Transport Authority「Sengkang-Punggol LRT」
https://www.lta.gov.sg/content/ltagov/en/getting_around/public_transport/rail_network/sengkang_punggol_lrt.html
※5:Land Transport Authority「Bus」
https://www.lta.gov.sg/content/ltagov/en/who_we_are/our_work/public_transport_system/bus.html

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【パリ事務所】2024パリ五輪では使い捨てプラスチックを禁止に政府主導で取り組む脱プラスチック
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 2023年5月、パリ市のイダルゴ市長は、2024年パリオリンピック・パラリンピックにおいて使い捨てプラスチックを禁止する方針を
発表しました。
 これは、フランスが積極的に取り組む環境問題を意識したもので、実現されると使い捨てプラスチックを使用しない史上初のオリン
ピック・パラリンピックとなる見込みです。
 これを受け、オリンピック競技が行われる会場ではプラスチック製ペットボトル等の持ち込みが不可となります。また、大会大手
スポンサーのコカ・コーラ社は飲み物をガラス瓶で提供するほか、マラソンの給水では再利用可能なカップが使用される予定です。
 フランスでは、2020年に施行した循環経済法に基づき、使い捨てプラスチック製のお皿やコップ、ストロー、ナイフ・フォーク、
野菜・果物のプラスチック包装などの使用が順次、禁止されてきました。また同法では、消費者が環境に配慮した行動をとるために
必要な情報を提供する施策や、企業が廃棄物削減の目標に達するためのインセンティブ制度が盛り込まれており、生産者や地方自治体、
環境・消費者団体等を巻き込んだ、政府主導による先進的かつ積極的な取り組みが進められています。
 国連環境計画(UNEP)によると、1人当たりのプラスチックごみ廃棄量を国別で比較した場合、日本はアメリカに次いで2番目に多く
のごみを出していることからも、世界をリードして脱プラスチックを推進するフランスの取り組みに、今後も目が離せません。

          パリ事務所 所長補佐 大杉

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【ソウル事務所】ソウル市によるBTS聖地巡礼用マップ
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 ソウル市とソウル観光財団は、韓国の人気グループ、BTS(防弾少年団)のデビュー10周年を記念するイベント「BTS 10TH ANNIVERSARY FESTA」
の一環として、BTSに関連するソウル市内13か所の聖地巡礼用マップを製作しました。ソウル中心部にある国宝の崇礼門(南大門)、
漢江(ハンガン)にかかるワールドカップ大橋、ソウルの旧王宮・景福宮、国立中央博物館などが含まれています。これらの各所
では、関連するBTSの曲を紹介するとともに、マップ内でYoutubeへのリンクのQRコードを提示しています。
 また、6月17日には、汝矣島(ヨイド)の漢江公園で開かれたイベントで、ソウル市は広報ブースを開設し、イベントの開催に
際して、総合エンターテインメント企業のHYBE(ハイブ)、永登浦(ヨンドゥンポ)区庁、警察、消防などの関係機関と協力し、
イベントに参加する市民と海外からの観光客の安全確保に最善を尽くしました。
 ソウル市は、BTSフェスタを5月初めの『ソウルフェスタ2023』に続く観光客のソウル訪問需要を創出する重要な行事と捉えて、
国内外からの観光客誘致に向けて積極的に取り組んでおり、今後の観光施策について注視していきたいと思います。

          ソウル事務所 所長補佐 木下

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【北京事務所】第2回上海観光産業博覧会に参加して
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 5月29日から6月1日にかけて、「第2回上海観光産業博覧会」に参加してきました。会場である国家会展中心は、建築面積
147万平米、地上面積27万平米、展覧面積50万平米の巨大会議·展示複合施設です。グルメ、レジャー・エンタメ、PR広報、ショッピング
センターなどの機能もそろっており、展示会の開催時には、一大レジャー施設の役割を担います。
 今回、筆者の派遣元である鳥取県からの活動支援依頼を受け、鳥取県観光PRに関するブース出展を行いました。この博覧会は中国最大
規模と謳われており、平日に開催されたにも関わらず個人客が非常に多く、公式発表によれば1日あたり2万人が来場しました。鳥取県
ブースでは個人のお客さんを対象にノベルティが当たる福引やパンフレット配布を実施するとともに、旅行業者に対し、県内観光地の
魅力を説明しました。用意した鳥取県グッズやパンフレットがハイスピードで消化されていきました。
 個人のお客さんからは「現在停止されている上海-鳥取の直行便の再開予定はあるのか?」という鳥取県旅行を期待する声があり
ました。また、現地旅行業者からも「東京や大阪ではなく、地方都市に行くことで他社との差別化を図り、魅力的な旅行を提供したい。
そのため鳥取県に興味がある」という声があり、それぞれの角度から前向きな意見を聞くことができました。
 コロナの影響で厳しかった渡航制限に改善の兆しが見え始めたこのタイミングで、観光PRを行うことの大切さを強く感じました。

          北京事務所 所長補佐 戸國

(参考)
クレアホームページ「自治体の海外活動支援・依頼調査」
https://www.clair.or.jp/j/operation/index.html

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【シドニー事務所】廃線を活用したトレイルコースの整備で観光促進・地域振興
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 2023年3月、オーストラリア・ニューサウスウェールズ州(NSW州)の北東部で、廃線に沿って整備されたトレイルコース「ノーザン
リバーズ・レイルトレイル」がオープンしました。これはノーザンリバーズ地方にある4自治体が主導するプロジェクトで、地元の
事業者や住民らと協力してコースの設計や舗装工事、管理を行い、オーストラリア連邦政府とNSW州政府から資金援助を受けて進めて
いるものです。今回、全4区間計132㎞のコースのうち、1つ目となる24㎞の区間がオープンしました。(※1、2、3)
 ノーザンリバーズ地方はかつて林業・酪農業で栄えましたが、これらの産業の衰退に伴い観光業の活性化が地域存続のカギと捉え
られています。このレイルトレイルの整備により毎年、数千人もの観光客および800~1,200人の雇用を生み出すと試算されています。
また、利用者の健康増進や住民間の交流を促進することによる住民の孤立を解消する狙いもあります。(※4)
 類似の効果はNSW州政府が行った同様の先行事例においても実証されています。2020年にオープンしたスノーウィーマウンテン・
レイルトレイルでは、観光客の増加、利用者の健康増進、コミュニティエンゲージメントの向上などさまざまな効果が報告されており、
レイルトレイルは地域社会の持続可能な発展に資するものとみられています。またNSW州政府は、地方都市を結ぶ廃線を誰もが安全に
利用できるレクリエーション空間として再活用するこれらの取り組みを有効な地方振興策として認識し、他自治体での導入支援を行って
います。(※5)

          シドニー事務所 所長補佐 清水

参考資料
(※1)https://www.northernriversrailtrail.com.au/about/project-construction-partners
(※2)https://www.tweed.nsw.gov.au/council/news-updates/latest-news/media-releases/1391284-spectacular-first-stage-of-rail-trail-officially-opens
(※3)https://www.tweed.nsw.gov.au/community/recreation-outdoors/northern-rivers-rail-trail
(※4)https://northernriversrailtrailsupporters.org.au/resources/overview/#:~:text=The%20Rail%20Trail%20is%20not,and%20most%20importantly%2C%20future%20legacies.
(※5)https://www.nsw.gov.au/regional-nsw/resources/nsw-rail-trails

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【編集・発行】
一般財団法人自治体国際化協会(企画調査課)
〒102-0083 東京都千代田区麹町1-7 相互半蔵門ビル7F
HP 
TEL:03-5213-1722 FAX:03-5213-1741

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