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vol.394「より便利に!シンガポールにおける鉄道ネットワークの拡充」

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□■□  CLAIRメールマガジン vol.394(2026年8月14日)
□■□ 「より便利に!シンガポールにおける鉄道ネットワークの拡充」
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■目次
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≪CLAIRからのお知らせ≫
【INFO】(経済交流課)木桶醤油に見る革新的戦略―高付加価値輸出と他産地・同品目連携による産業振興の可能性―

【INFO】(交流支援部)令和9年度助成事業(交流支援部所管3事業)の募集受付を開始しました!

≪海外事務所コラム≫

【シンガポール事務所】より便利に!シンガポールにおける鉄道ネットワークの拡充

【ソウル事務所】韓国・ソウル市「図書館はクールだ」キャンペーンで節電と読書・文化活動を推進

【シドニー事務所】日本は夏、シドニーは冬 ― NSW州の学校制度

【北京事務所】北京市朝陽区における河川の再生と都市開発の成功事例

【ニューヨーク事務所】米国独立250周年

【ロンドン事務所】英国「地方分権白書」その後の展開 ― 英国会計検査院による評価

【パリ事務所】欧州を襲う異常気象:フランス観測史上最速・最強の熱波が到来

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■CLAIRからのお知らせ
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【INFO】(経済交流課)木桶醤油に見る革新的戦略-高付加価値輸出と他産地・同品目連携による産業振興の可能性-
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木桶仕込みという伝統的な製法を生かし、全国に点在する28の醤油の蔵元が地域の垣根を越えて連携し、「木桶醤油」のブランド化と海外輸出に取り組んでいます。同一の品目で産地をまたいだ連携の取り組みは非常に特徴的ですが、どのような産業・地域でも応用し得るものです。自治体や企業でも、自地域内にとどまらず、他地域との連携の可能性を検討していくことが有効な選択肢の一つとなるでしょう。
この記事では、生産基盤である木桶製作技術の継承の危機から始まった、取り組みの歩みについてご紹介します。


URL: https://economy.clair.or.jp/topics/10936/


<お問い合わせ先>
一般財団法人自治体国際化協会 経済交流課
TEL: 03-5213-1726   FAX:03-5213-1742
Email: keishin@clair.or.jp


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【INFO】(交流支援部)令和9年度助成事業(交流支援部所管3事業)の募集受付を開始しました!
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クレア交流支援部が所管する3事業の助成金について、令和9年度事業の募集が開始しました。
様々な分野にて活用が可能ですので、多くのご応募をお待ちしております!

◆申請期限
 令和8年10月30日(金)メール必着
 
◆募集事業
①自治体国際協力促進事業(モデル事業)
 対象:趣旨・内容等が他の自治体のモデルケースとなりえる国際協力事業およびその事前調査事業
  WEB:https://www.clair.or.jp/j/cooperation/model/index.html
 E-mail:kokukyou@clair.or.jp
 担当:交流親善課 横森、守山

② 経済活動助成事業(海外販路開拓支援・インバウンド支援)
 対象:将来的に経済効果が見込まれ、他の地方公共団体の取組の参考となることが見込まれる事業
 WEB:https://economy.clair.or.jp/activity/grant/
 E-mail:keizai-josei@clair.or.jp
 担当:経済交流課 小柳、横森

③ 国際交流支援事業
 対象:国際交流事業のうち、交流の拡大や発展が見込まれ、地域住民等の幅広い参画が見込まれる事業
 WEB:https://www.clair.or.jp/j/exchange/shien/page-5.html
 E-mail:kouryu-josei @clair.or.jp
 担当:交流親善課 チョウドリ、田代


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■海外事務所コラム
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【シンガポール事務所】より便利に!シンガポールにおける鉄道ネットワークの拡充
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 シンガポール政府は2026年、鉄道ネットワークの拡充方針を発表しました。2030年代初頭までに鉄道網を約360キロメートルに拡大することを目標とし、全世帯のうち約8割が徒歩10分以内で鉄道駅を利用できる環境の実現を目指しています。シンガポール陸上交通庁(LTA)によると、鉄道網が360キロメートルに達すると、その総距離は現在の東京や香港を上回り、ロンドンやニューヨークと同規模の鉄道ネットワークとなる見込みを示しています。
 
 この取り組みの一環として、2026年7月、地下鉄(MRT)環状線(Circle Line)の最終区間「Circle Line Stage 6 (CCL6)」が開業します。今回の延長では、ケッペル駅、ケントンメント駅、プリンス・エドワード・ロード駅の3駅が新たに開業し、ハーバー・フロント駅とマリーナ・ベイ駅が結ばれることで環状線が完成します。完成により、環状線は全長39キロメートル、33駅を有する路線となり、接続性の向上や移動時間の短縮、利用者の利便性向上が期待されています。
 
 鉄道網の拡充は、都市の利便性向上や持続可能なまちづくりを支える重要な取り組みの1つです。今後の鉄道インフラ整備の動向についても、引き続き注目していきたいと思います。

(シンガポール事務所 所長補佐 早日渡)

【参考文献】
< https://www.lta.gov.sg/content/ltagov/en/upcoming_projects.html >
< https://www.lta.gov.sg/content/ltagov/en/newsroom/2026/3/news-releases/train-service-adjustments-in-preparation-for-circle-line-stage-6.html?utm_source=chatgpt.com >
< https://www.lta.gov.sg/content/ltagov/en/newsroom/2026/5/news-releases/circle-line-stage-6-to-open-for-public-preview-on-4-july-2026.html >

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【ソウル事務所】ソウル市「図書館はクールだ」キャンペーンで節電と読書・文化活動を推進
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 2026年7月1日から8月31日まで、ソウル市は、夏季の節電対策の一環として、「図書館はクールだ:電源をオフにして、図書館へ」を実施しています。
 本キャンペーンは、2023年から季節に応じて展開してきた気候環境キャンペーン「図書館はクールだ・ホットだ」の夏季の取り組みとして実施されるものです。キャンペーン期間中は、ソウル市内223館の図書館が参加し、市民に対して、自宅の冷房の使用を控え、最寄りの図書館で暑さをしのぎながら読書や文化活動を楽しむことを呼びかけています。
 また、各図書館で夏の読書キャンプや夏休み特別公演、テーマ別図書を紹介するキュレーション展示など、1,665件におよぶ多彩なプログラムが実施される予定で、市民が図書館に親しむ機会の拡大も図られています。これにより、図書館は読書のための空間にとどまらず、気候危機の中で市民が快適に過ごせる空間であるとともに、日常生活の中で節電を実践する場としての役割を拡大しています。
 さらに、ソウル市は、図書館が気候危機対応を支える拠点として定着できるよう、25の自治区の公共図書館に対して冷暖房費を支援する方針を示しています。
 近年、猛暑や厳寒など気候変動の影響が大きくなるなか、本キャンペーンは、公共図書館を活用した気候危機対策に加え、市民への文化サービスの提供を両立する取り組みとして注目されています。

(ソウル事務所 所長補佐 釜)

【参考文献】


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【シドニー事務所】日本は夏、シドニーは冬 ― NSW州の学校制度
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日本の学校が猛暑の夏休みを迎えている中、南半球に位置するシドニーの学校では冬休みが終わり、新学期を迎える時期となっています。連邦制を採用しているオーストラリアでは、教育制度は州ごとに異なるところ、今回はシドニーが属するニューサウスウェールズ(NSW)州の公立学校制度について紹介します。

NSW州では、学校の新年度は1月末頃に始まり、1年間は4ターム(学期)に分かれています(4学期制)。各タームの間には「スクールホリデー」と呼ばれる約2週間の休暇が設けられており、年末年始を含む夏休みは約5週間あります。

学校の区分も、日本で一般的な「小学校・中学校・高等学校」の3区分とは異なり、日本の小学校に相当する「初等教育(Primary School)」と日本の中学校・高等学校に相当する「中等教育(High School)」の2区分が基本です。また、日本と同様に「学区(catchment area)」制度が導入されており、原則として居住地に応じた学校へ通学します。

さらに、保有するビザの種類によって公立学校の授業料が異なる点や、学校指定の制服を着用する点も当地の特徴です。加えて、日本で見られる集団登下校は一般的ではなく、特に低学年では保護者による送り迎えが多く見られます。学校周辺には「スクールゾーン」と呼ばれる速度規制区域が設けられており、日本の通学路対策とは異なり、学校前の主要道路も含め、登下校時間帯は一律に制限速度が時速40キロ以下となるなど、子どもの安全確保を目的とした交通対策が徹底されています。

また、多くの学校では、欠席連絡や学校からのお知らせに専用アプリが活用されるなど、ICTを通じた学校と家庭の連携が広く普及している点も当地の特徴の一つです。

(シドニー事務所 次長 西川)

【参考文献】
・ホリデー期間
< https://www.nsw.gov.au/about-nsw/school-holidays>
・通学義務年齢
< https://childrenscourt.nsw.gov.au/compulsory-schooling-orders/compulsory-schooling-orders━children-and-young-people.html >
・学区制度
< https://www.nsw.gov.au/education-and-training/primary-and-high-school/starting-primary-school/find-and-select-a-primary-school >
・一時滞在者の学校制度
< https://www.deinternational.nsw.edu.au/study-options/study-programs/temporary-residents#m_16100 >
・制服について
< https://education.nsw.gov.au/policy-library/policies/pd-2004-0034-08 >

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【北京事務所】北京市朝陽区における河川の再生と都市開発の成功事例
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 北京市の日本大使館近くには「亮馬河(リャンマフー)」という川があります。亮馬河沿いは、おしゃれで活気のある水辺の街として、市民や観光客に親しまれています。このエリアは、日中、カヤックやボートなどのアクティビティを楽しむ人や、水辺に咲く花の観賞を楽しむ人などでにぎわい、夜は鮮やかにライトアップされた遊歩道沿いを散歩する人も多く見られます。現在の状況からは想像できませんが、以前の亮馬河は、無処理の生活排水が流れ込み、悪臭が漂う川として知られていました。
 2016年の国の生態環境保護検査をきっかけに、北京市政府は水質改善プロジェクトを開始しました。本プロジェクトでは「013目標」が掲げられ、「下水排出ゼロ、透明度1メートル超え、水質が良好(6段階中3番目)の基準を満たす」ことを目指すこととされました。具体的には、下水の流入遮断や河岸及び水面の清掃、再生水の供給が行われ、継続的な環境管理により、2025年までに「013目標」における全ての基準を達成しました。
 水質改善と並行して、亮馬河を管轄する朝陽区は、2019年から国際的なウォーターフロントの整備計画を本格始動させ、2023年までに亮馬河沿いに約18キロメートルに及ぶ遊歩道や6キロメートルの遊覧船ルート、音楽広場の整備が完了しました。これにより、住民の憩いの場も創出されただけでなく、周辺の複合商業施設への誘客数も増加しました。また、このプロジェクトでは市や区だけでなく、川沿いの企業も共同で建設や環境改善に携わっており、夜間照明が強化されている点も特徴的です。
 日常生活と国際的な雰囲気が融合した北京のランドマークである亮馬河エリアの今後が注目されます。 
【北京事務所 所長補佐 椎】 

【参考文献】
亮馬河的華麗轉身 從"籍籍無名"到"首都金名片"_工作動態_首都之窗_北京市人民政府門戶網站
北京朝阳:亮马河风情水岸项目再获两项国际金奖
2025年第13期━北京朝阳建设"城市里的幸福河" 以河流复兴带动城市更新 浙江嘉善深化"联合河湖长制" 探索协同治水多元发展新路径


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【ニューヨーク事務所】米国独立250周年
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2026年7月4日、アメリカ合衆国は建国250周年の節目を迎え、全米が大きな祝賀ムードに染まりました。独立記念日は祝日のため、当日は多くの店やオフィスが休日となり、アメリカ人にとっては家族や友人と集まる特別な一日となります。人々は初夏の青空のもと、庭や公園でバーベキューやピクニックをにぎやかに楽しむのが定番の過ごし方です。
 この祝日のハイライトが、夜空を彩る大迫力の花火です。全米各地で一斉に花火を打ち上げるのが古くからの慣例ですが、今年は250周年ということもあり、その規模は格別でした。特にニューヨーク市では川沿いから過去最大級の盛大な花火が打ち上げられ、多くの人々を魅了しました。
 日本でお馴染みの夏の風物詩である花火は、個人でも気軽に楽しめますが、実はニューヨーク市では一般向けの花火の購入や使用が法律で厳しく禁じられています。だからこそ、多くのニューヨーク市民にとって、この独立記念日に打ち上げられる壮大な花火は、一年の中でも特別な一大イベントなのです。

【ニューヨーク事務所 所長補佐 坂倉】


【参考文献】
< https://portal.311.nyc.gov/article/?kanumber=KA-02249  >
< https://americanenglish.state.gov/content-spotlight-independence-day?>

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【ロンドン事務所】英国「地方分権白書」その後の展開 ― 英国会計検査院による評価
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 英国政府は、2024年12月に公表した「イングランド地方分権白書(English Devolution White Paper)」において、中央政府による自治体への過度な関与(マイクロマネジメント)を改め、地域の自律性とパートナーシップを重視する方針を打ち出しました。これを法制化したのが2026年4月に成立した「イングランド地方分権・地域コミュニティ権限強化法(English Devolution and Community Empowerment Act)」であり、同法は「戦略的広域自治体 (Strategic Authorit)」の概念を法定化しました。

 戦略的広域自治体とは、単一の基礎自治体を超える広域圏を対象に、交通、経済開発、都市計画などの分野で、広域圏レベルでの戦略的・横断的な政策課題へ対応することを目的とする組織です。戦略的広域自治体は、首長を置かない「基礎的戦略的広域自治体(Foundation Strategic Authority)」と、首長を持つ「公選首長制戦略的広域自治体(MSA)(Mayoral Strategic Authority(MSA))」に区分され、MSAの首長は圏域全体の住民が直接選挙で選ぶ点に特徴があります。

 特筆すべきは、一定の要件を満たすMSAは「高度権限公選首長制戦略的広域自治体(Established MSA)」として、複数の中央省庁の補助金を一本化した「統合財政配分制度(Integrated Settlement)」を受給することができる点です。これは、従来20以上の中央省庁補助金ごとに個別の申請・報告が求められていた仕組みを一本化するもので、➀交通・住宅・雇用など6分野の枠内で使途を自由に決定でき、➁分野間・年度間・資本的経費と経常的経費間でも一定の資金融通が認められ、➂複数年度にわたる予算措置により中長期的な視点での支出判断が可能になる、という利点があります。2026年6月時点で18のMSAのうち7団体が高度権限公選首長制戦略的広域自治体に指定され、統合財政配分制度の累計額は2025~2029年度で159億ポンド(約3兆4億円)に達しました。

 こうした中、英国会計検査院(National Audit Office)は2026年7月1日、同白書の実施状況を検証する報告書「イングランドにおける地方分権―財源と説明責任―(『Devolution in England: funding and accountability』)」を公表しました。同報告書は制度を総じて前向きに評価しつつ、課題として、➀設立から日が浅いMSAでは財務・人事などの管理体制が未成熟であり、与えられる権限に能力が追いつかないおそれがある点、➁監査人材の不足などによりMSAを含む地方自治体全体で決算の監査が遅延しており、省庁によるMSAへの細かなモニタリングを減らすためにも、監査制度を強化する必要がある点などを挙げています。

 今後も英国の地方分権の行方を注視してまいります。

(ロンドン事務所 所長補佐 粟田)


【参考文献】
・Ministry of Housing,Communities &Local Government  [English Devolution White Paper]
< https://www.gov.uk/government/publications/english-devolution-white-paper-power-and-partnership-foundations-for-growth/english-devolution-white-paper >
・LGC [NAO devo report is required reading for Burnham]
< https://www.lgcplus.com/politics/devolution-and-economic-growth/nao-devo-report-is-required-reading-for-burnham-01-07-2026/ > 
・National Audit Office [Devolution in England: funding and accountability]
< https://www.nao.org.uk/wp-content/uploads/2026/06/devolution-in-england-funding-and-accountability.pdf >

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【パリ事務所】欧州を襲う異常気象:フランス観測史上最速・最強の熱波が到来
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今年、フランスはかつてない猛暑に直面しています。5月末に観測史上最も早い熱波が到来し、続く6月後半には二度目の強烈な熱波が襲来。特に6月24日と25日には24時間平均気温が初めて30℃に達し、観測史上最も暑い日となりました。最高気温が40℃を超え、夜間も気温が下がらず寝苦しい夜が続きました。さらに7月にも三度目となる熱波が襲っています。

この厳しい暑さの中で深刻なのがフランス特有の住宅事情です。特に首都パリでは、歴史的景観の保護や環境への配慮から室外機の設置が厳しく制限されており、エアコンの普及率は極めて低水準です。暑さに耐えかねた市民たちが量販店に殺到し、移動式エアコンや扇風機が瞬く間に品切れとなりました

また、5月の熱波では、この時期は遊泳が禁止されているサンマルタン運河に若者たちが次々と飛び込む姿も話題になりました。この事態を受け、6月の記録的猛暑の際には、グレゴワール・パリ市長が予定を前倒して遊泳を解禁する異例の対応に踏み切りました。

さらに、この猛暑はインフラ整備をめぐる政治対立も生んでいます。政府が地方自治体に対して熱波への準備不足を指摘すると、地方側は猛反発。イル=ド=フランス州議長は、公共交通機関の冷房化や学校の緑化・断熱化等にすでに巨額を投資していると反論し、次期フランス市長会副会長も「気候変動への適応策を加速できるかは政府次第だ」と政府による財源の確保を訴えました。

フランスの伝統的な美しい街並みやライフスタイルも気候危機を前に変化を迫られています。市民の命を守るため、国と自治体が連携して迅速に適応策を講じることが求められています。

(パリ事務所 次長 蛭田)
 
【参考文献】
< https://www.meteo-paris.com/actualites/bilan-meteo-et-climatique-de-mai-2026-d-abord-frais-avant-une-canicule-historiquement-precoce>
< https://meteofrance.com/actualites-et-dossiers/actualites/canicule-de-juin-2026-un-episode-historique>




< https://www.lemonde.fr/politique/article/2026/07/03/canicule-les-elus-locaux-s-agacent-du-proces-en-impreparation-instruit-par-sebastien-lecornu_6719163_823448.html>



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