姉妹交流活動の参考事例
姉妹自治体優良事例紹介
「冬のソナタ」春川物語イベント
~各務原市・春川市 姉妹都市交流を通じた市民レベルの交流推進~
- 岐阜県 各務原市
各務原市 - 大韓民国 江原道
春川市
交流事業の特色
1999年から産業交流を開始し、2003年には姉妹都市交流へと発展。2000年から相互に市職員を派遣することで、交流事業の窓口として円滑な交流を推進してきた。
2004年11月から12月に、姉妹都市提携1周年記念として春川市がロケ地となった「冬のソナタ」春川物語を開催した。「韓流」ブーム真っ只中での「冬ソナ」を題材にしたイベントはタイムリーであり、国内のみならず韓国のマスメディアからも多数取材があり、来場者が70万人を超えるなど大きな反響を呼んだ。
期間中「春川市の日」を設け、韓国屈指のパントマイム、韓国伝統舞踊、国楽の公演など、韓国文化を広く紹介すると共に、両市民の交流会を開催することで、市民レベルの交流を推進する契機となった。
また、十六銀行の調査報告によると、このイベントの経済効果は約66億円であった。
「冬のソナタ」春川物語 メイン会場
「冬のソナタ」春川物語 春川市の日
交流事業の内容
- 姉妹都市提携1周年記念イベント「冬のソナタ」春川物語
「春川の日」韓国伝統芸能公演 - 産業交流:GDCN(世界知識産業都市連合)、IT関連企業ビジネスミーティング
- 職員交流:2000年4月から市職員を相互派遣(派遣、受け入れ)
- 中学生スポーツ交流:2年毎に種目を変更(派遣、受け入れ)
- 教育交流:学校訪問、ホームステイ交流(派遣、受け入れ)
- 議員交流:行政研修(派遣、受け入れ)
- 農業交流:農業関連施設視察、農家交流(派遣、受け入れ)
- 市民団体交流:各種市民団体の交流(派遣、受け入れ)
- 記念植樹:姉妹都市提携記念植樹(派遣、受け入れ)
- 文化芸術交流:合唱団交流、伝統芸能公演(派遣、受け入れ)
各務原市の概要 | 春川市の概要 | |
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人口 | 148,480人 | 253,532人 |
面積 | 87.77km2 | 1,116.43km2 |
概況 | 2003年旧川島町と合併。航空機、自動車など輸送用機械器具分野における「モノづくり」の都市として発展し、近年では、岐阜県と共に知識情報産業(IT、ロボット、VR)の育成にも力を入れる。今後は、クオリティーオブライフの最適舞台都市づくりを目指し、ソフトパワー・文化力スケールアップを図る。 | 江原道の道庁所在地。三方を湖に囲まれた美しい「湖畔の都市」として著名で、観光リゾート地として発展し、最近では、バイオ産業、IT産業、アニメーション産業、文化産業、レジャー産業の育成に力を入れる。観光・文化・スポーツなどのイベントが四季を通じて開催され、バランスのとれた市へと発展を続けている。 |
姉妹都市交流に係る周辺情報
提携年月日 | 2003年10月31日 |
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姉妹都市提携の経緯 | 1999年「日本国各務原市・大韓民国春川市 知識・情報・技術及び人力交流協約書」を締結し、産業交流が始まる。以後、中学生体育交流・文化交流・職員交流・各種団体交流など、幅広い交流を実施。2003年「日本国各務原市・大韓民国春川市姉妹都市提携」を締結し、姉妹都市となる。2004年11月から12月まで姉妹都市提携1周年記念として「冬のソナタ」春川物語を実施する。 |
交流事業の展望、課題等 | 産業交流、教育交流、中学生スポーツ交流、職員交流などの定期的な交流に加え、文化・芸術分野における交流促進、市民交流促進を図る。 (平成17年度計画事業)
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高山市デンバー市友好交流事業
- 岐阜県 高山市
高山・デンバー友好協会 - アメリカ合衆国 コロラド州
デンバー市
交流事業の特色
- 1960年の姉妹提携以来、48年間途切れることのない活発な友好交流を展開
- 高山・デンバー友好協会が中心となり、市民主体の友好交流事業を実施
- 高校生相互派遣や学校交流など青少年の交流が盛ん
- 市民吹奏楽団や少年少女合唱団の交流など音楽交流が盛ん
第12次高校生デンバー派遣(2007年) デンバー市長表敬訪問
第11次デンバー高校生訪問団来高(2006年) 斐太高校生徒と交流
交流事業の内容
高校生の相互派遣事業
1983年に始まって以来、両市交流の中心事業として継続されている。これまでに270人以上の高校生がこのプログラムに参加しており、参加者は友好交流の重要な理解者、協力者となっている。
音楽を通じた文化交流
高山市少年少女合唱団や高山市民吹奏楽団、坪内流坪内会、高山西高校など多くの団体がデンバー市を訪れ、地元の団体とジョイントコンサートを行ったり、パレードに参加するなど多彩な交流を行っている。またデンバー市からはデンバー・ムニシパル・バンドやデンバー市在住のピアニストなどが高山を訪れコンサートを開催している。
学校間の交流
高山西高校ではリトルトン高校との間で前述の音楽交流をはじめ生徒の相互派遣を実施し文化や風土、さらには英語能力を学習させている。 また、北小学校では、デニソン小学校との間でビデオレターの交換をはじめ教師やPTAの相互訪問などの交流が行われており、当市の小学生に多文化や英語への興味を持たせている。 さらに、高山短期大学がフロントレンジ・コミュニティカレッジと、東山中学校がケントデンバー・カントリー・デイスクールと姉妹校の提携を行っている。
上記のほか、高山デンバー友好協会と姉妹都市委員会の会員交流、高山JCとチェリークリークJCとの姉妹JC交流等が行われている。
高山市の概要 | デンバー市の概要 | |
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人口 | 95,213人 | 525,927人 |
面積 | 2,177.67km2 | 401.30km2 |
概況 | 2005年に周辺9町村と合併し、日本で最も広い都市となる。日本三大美祭の一つである高山祭りは、絢爛豪華な屋台で有名。市内中心部には、江戸時代以来の城下町、商家町の姿が保全されており、全国で唯一現存する高山陣屋などとともに伝統的建造物群保存地区に指定されている。市の東部には中部山岳国立公園、西部には白山国立公園があり、国内外から毎年多くの観光客が訪れる国際観光都市である。 | コロラド州都のデンバー市は、ロッキー山脈の裾野に広がる大都市であり、アメリカ中西部の中心都市として栄えていると同時に、豊かな西部の文化遺産を持つ歴史的な都市でもある。 また、海抜1マイルにあることから"マイル・ハイ・シティ"と呼ばれている。 |
姉妹都市交流に係る周辺情報
提携年月日 | 1960年7月26日 |
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姉妹都市提携の経緯 | 1960年、万国郵便会議に出席したデンバー市代表者から「日本の都市と姉妹都市になりたいが、適当な市を紹介して欲しい」という依頼があり、名古屋郵政局から高山市に勧めがあった。 |
今後の展望、課題等 |
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「民際外交」による友好関係の推進
- 岐阜県 中津川市
中津川市姉妹都市友好推進協会 - ブラジル連邦共和国 サンパウロ州
レジストロ市
交流事業の特色
- 「民際外交」(国政として行われる外交に対して,民間が中心となって友好親善の輪を広げるために,市民同士がお互いに理解を深める外交の意)による交流。
- 5年ごとの親善訪問団受入とその中間年における親善訪問団派遣。
- 子ども作品展,踊り・みこしなどの文化交流やゲートボール,サッカーなどのスポーツ交流。
2005年レジストロ市友好親善団来訪(市内の幼稚園児が太鼓で歓迎)
2005年レジストロ市友好親善団来訪(姉妹都市提携25周年記念式典)
交流事業の内容
最近10年間では,2000(平成12)年(姉妹都市提携20周年)・2005(平成17)年(25周年)のレジストロ市友好親善団の受入,1998(平成10)年(レジストロ市日本人入植85周年・ブラジル岐阜県人会創立60周年)・2003(平成15)年(レジストロ市日本人入植90周年・ブラジル岐阜県人会創立65周年)の親善訪問団派遣など,両市の姉妹都市友好推進協会が主体となり,定期的に相互訪問し,市民間の交流を推進している。さらに,おおむね2年ごとの岐伯青年親善交流団受入,レジストロ市の子どもたちの絵画等を小学校で展示する子ども作品展,「ほっちょせ踊り(中津川地域特有の盆踊り)コンテスト」への在住ブラジル人の参加などの交流事業が行われた。
1998年には,中津川市鉱物博物館の開館を祝してレジストロ市から大型のアメシスト(紫水晶)をはじめ100点を越すブラジル産鉱物標本が寄贈され,鉱物博物館に展示された。
2002年には,レジストロ市移民資料館が開館し,館内に「中津川コーナー」が設けられた。移民資料館の落成に当たっては,中津川市および協会から寄付が贈られた。このほか,1997年のリベイラ川氾濫による水害の際には,レジストロ市に水害見舞金を送っている。
また,1998年の親善訪問団訪伯時には,協会員でもある中津川ロータリークラブが,レジストロロータリークラブ,国際ロータリークラブと共同で,レジストロ市の障害児訓練施設にリハビリ訓練用備品などを寄贈している。
中津川市の概要 | レジストロ市の概要 | |
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人口 | 85,605人 | 53,752人 |
面積 | 676.38km2 | 742km2 |
概況 | 岐阜県南部(美濃地方)の東端に位置し,長野県と境を接する。市の南東端にそびえる恵那山がシンボルで,旧中山道など交通の要衝として栄えた中山間都市。栗菓子をはじめとする和菓子が特産品。電気機械などの工業のほか,林業(東濃檜)・石材業(御影石)が盛ん。前田青邨(日本画)・島崎藤村(文学)をはじめ,多くの文化人も輩出している。 | サンパウロ市の南西約180km,大西洋岸から約40km内陸に位置する比較的平坦な地形の田園都市。市内をリベイラ河が貫流し,「水郷の里」とも呼ばれる。特産品はバナナ・紅茶・イ草製品などで,主要産業は農業・牧畜業。日本人が定住目的で初めて入植した地として知られ,日本政府系移住振興機関でブラジル全土の日本人移住者支援等を行った海外興業株式会社が置かれていた。 |
姉妹都市交流に係る周辺情報
提携年月日 | 1980年8月4日 |
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姉妹都市提携の経緯 | 1978(昭和53)年,ブラジルの都市との姉妹提携を希望していた中津川市が,ブラジル岐阜県人会創立40周年の折に姉妹都市候補地推薦を依頼。県人会の仲介で,日本の都市との提携を望んでいたレジストロ市との姉妹都市提携が決まった。1980(昭和55)年8月,レジストロ市において両市長が姉妹都市提携の協定書に調印した。 |
今後の展望、課題等 | 2008年の日本ブラジル交流年に合わせて親善訪問団の派遣を予定しており,今後も継続して親善交流をはかっていく。 |
大野町卲陽市友好交流事業
- 岐阜県 大野町
大野町 - 中国 湖南省
卲陽市
交流事業の特色
- 町民の戦中の卲陽市滞在を契機に、平成8年に「友好関係提携に関する協定書」を締結。
- 平成9年には新たに「教育交流の協定書」を締結。以降、中学生の相互派遣事業を継続。
- 青少年交流のみならず、農業関係者の視察交流も実施。
- 経済面においては、大野町商工会が卲陽市からの研修生受入を予定しており、行政と民間が連携した新たな交流へと展開中。
http://www.town-ono.jp/index.html
大野町の中学生が卲陽市の中学校を訪問し説明を受けている風景
学校内にてビデオを使って行事等の説明を受けている
大野町の中学生が卲陽市の中学校と一緒に観光地の視察をし行っている風景
交流事業の内容
特に教育分野での交流に力を入れており、平成9年に「教育交流の協定書」締結以降、ほぼ毎年、大野町中学生の派遣・邵市からのホームステイによる中学生受入を継続して実施している。派遣に際しては、事前研修を数回に亘り実施し、入念な準備を行い、また帰国後には、生徒個々に設定されたテーマに基づき報告書を作成するなど、当該事業は充実したプログラムとなっている。生徒は、音楽・文化・スポーツなどの交流を通じて相互解と友好を深め、訪問後も交流を続けたり、中国に一層関心を持ち自発的に学習するなどしており、十分な事業効果が上がっている。
また、昨年度から大野町商工会関係者による視察研修や研修生受入の計画が進められ、今年度より受入を実施するところであり、相互にメリットのある事業として今後の展開が期待される。
このほか、農業関係者による相互視察や、平成9年の「邵市建城2,500周年記念式典」出席等、幅広く交流を行っている。
大野町の概要 | 卲陽市の概要 | |
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人口 | 23,788人 | 7百万人 |
面積 | 34.18km2 | 449km2 |
概況 | 岐阜県の西部、濃尾平野の西北端に位置し、戦国時代の軍師 竹中半兵衛の生誕地である。北は越美山地を背に、東を根尾川、西を揖斐川に挟まれた三角州に開けた町で、緑豊かな自然、肥沃な土地、豊富な水を活かして農業が盛んに行われ、近年では商業・工業も発展している。 町の主要作物は米、柿、バラ苗などで、特にバラ苗の生産量は日本一を誇る。産業では印刷関係や電子部品関連企業のほか、大型商業施設も進出している。東海環状自動車道の大野神戸ICも計画され、都市化の一途を辿っている。 |
湖南省の西南部にあり、農業では水稲、小麦、大麦などの農産物を生産している。また、重工業都市として、機械、食品、化学工業、紡績、建材、製紙、医薬品等が大きな柱となっている。 |
姉妹都市交流に係る周辺情報
提携年月日 | 1996年10月7日 |
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姉妹都市提携の経緯 | ある町民が戦時中に駐在した際に中国青年と出会い37年後に彼の弟と再会したことをきっかけに交流が始まる。卲陽市の希望により交流が開始された。 |
今後の展望、課題等 |
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