姉妹交流活動の参考事例
姉妹自治体優良事例紹介
バスケットボールを通した交流
- 北海道 滝川市
滝川市 - アメリカ合衆国 マサチューセッツ州
スプリングフィールド
交流事業の特色
- スプリングフィールド市にはバスケットボール殿堂館があり、米国外で初めてとなる殿堂館の移動展を滝川市において開催する。
- 元NBA選手などバスケットボールの指導員を招き、小中高校生に対して指導を行う。
- 毎年、15年に渡って中学生・高校生をメンバーとする「ジュニア大使訪問団」が訪問している
- 滝川西高等学校とスプリングフィールド市工科高等学校は姉妹校の提携をしており、高校生の交換留学のほか、同時通訳を取り入れたパネルディスカッションやインターネット会議なども行っている
滝川市 http://www.city.takikawa.hokkaido.jp/
スプリングフィールド市 http://www.cityofspringfieldmass.com/
スプリングフィールド市からの留学生との交流風景
「ジュニア大使訪問団」のスプリングフィールド市教育長訪問
スプリングフィールド市高校にて日本文化紹介
「ジュニア大使訪問団」のスプリングフィールド市出発式にて
交流事業の内容
滝川市とスプリングフィールド市は平成元年から交流を始め、平成5年に姉妹都市の提携を行った。
スプリングフィールド市は全米YMCA体育学校(現・スプリングフィールド・カレッジ)の教官であったジェームス・ネイスミス氏がバスケットボールのルールを考案したことから、バスケットボール発祥の地として知られており、バスケットボールの殿堂である「ネイスミス記念バスケットボール殿堂館(Basketball Hall of Fame)」がある。
平成2年からは毎年、中学生・高校生をメンバーとする「ジュニア大使訪問団」が訪問してきた。ホームステイをして交流を深め、難病をもつ子どもたちを対象としたキャンプ施設「ホール・イン・ザ・ウォール・ギャング・キャンプ」を視察するなどして、15年間にわたって着実に交流を続けてきた。
また、滝川西高等学校とスプリングフィールド市工科高等学校は姉妹校の提携をし、同時通訳を取り入れたパネルディスカッションなどを行う「ユース・フォーラム in たきかわ」の実施や平成15年からは高校生の短期交換留学を行っており、お互いに訪問して交流を行っている。
こういった地道な姉妹都市交流が実を結び、バスケットボール殿堂館の資料を紹介する移動展を滝川市で開催することとなった。殿堂に展示しているスター選手のユニフォームや靴などの展示や、元NBA選手を招いての指導を予定している。
移動展終了後も、これをきっかけとしてバスケットボールを生かしたまちづくりを目指している。
滝川市の概要 | スプリングフィールドの概要 | |
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人口 | 45,226人 | 156,983人 |
面積 | 115.82km2 | 86.32km2 |
概況 | 北海道の中央部、空知支庁に位置する都市で、石狩川と空知川にはさまれた石狩平野部である。空知地方中部の中心地で、農業・工業・商業がバランスよく発達している。内陸に位置するため冬と夏の気温差は激しく、11月から4月頃までは積雪が残っている。 また、名物のジンギスカンやグライダー競技が盛んなことで知られている。 |
米国・マサチューセッツ州西部、滝川市とほぼ同緯度に位置し、雪が積もるなど気候が似ている。コネチカット渓谷によって拓かれた肥沃な土地を有し、同州西部の商業、金融、輸送、製造業の中心都市となっている。 市内には4つの大学があるなど教育文化環境は充実しており、またバスケットボールが考案された発祥の地として知られる。 |
姉妹都市交流に係る周辺情報
提携年月日 | 1993年8月7日 |
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姉妹都市提携の経緯 | 北海道とマサチューセッツ州の友好交流を契機に、前北海道知事横路氏の仲介により1989年から友好都市として交流の歩みを始めた。同年9月22日には、元スプリングフィールド市長メアリー・E・ハーリー氏が滝川市との親密な交流を熱望して、この日を北海道滝川市の日とすることを宣言するとともに、スプリングフィールド市議会を代表して、市議会議員ロバート・T・マーケル氏(前スプリングフィールド市長)が両市の姉妹都市関係を確立することを宣言した。その後においても相互における多くの人的交流を行い両市民の友好の絆を深めるなか、1992年9月には、スプリングフィールド市において両市長が姉妹都市提携に関する覚書を取り交わした。そしてそれから1年後の1993年8月、スプリングフィールド市から5名の代表団を滝川市に迎えて、念頭の姉妹都市提携調印式を行った。 |
交流事業の展望、課題等 | スポーツや文化を生かした交流を行っていくことで両市は覚書を交わしており、滝川市では移動展をきっかけとしてバスケットボール交流によるまちづくりを考えている。今後もスポーツを通じて文化交流が進められることが期待される。 また、俳優のポール・ニューマン氏が行っている難病を持つ子どもたちのための施設「ホール・イン・ザ・ウォール・ギャング・キャンプ」も市の近郊にあり、この施設をモデルに滝川市では平成20年度開設に向け、難病の子どもたちを受け入れる「そらぷちキッズキャンプ」を作ろうと計画を進めている。 |
夏至祭・スウェーデンパン窯・ダーラヘストが繋ぐ北欧と北海道の自治体交流
- 北海道 当別町
当別町 - スウェーデン王国 ダーラナ県
レクサンド市
交流事業の特色
- 日本とスウェーデンの交流拠点、スウェーデン交流センター、スウェーデン建築に特化した住宅地(スウェーデンヒルズ)がある
- 北欧の代表的なお祭りである「夏至祭」を交流の証として日本版にアレンジし開催(2008年で第25回目を迎えた)
- スウェーデンの部材を使い、レクサンド市の職人が積み上げたスウェーデンパン窯は、国内では当別町のみと推測される
- スウェーデン王国の特産品として、ダーラナ地方で製作される「ダーラヘスト」が有名だが、国内最大級のダーラヘストが当別町に置かれている
- 北海道産のスポーツである「パークゴルフ」を交流推進の一環として進めたところ、スウェーデン国内初のパークゴルフ場がレクサンド市内に建設される
姉妹都市提携20周年記念式典
姉妹都市提携20周年記念オープニングパレード
交流事業の内容
- 北欧のお祭り「夏至祭」を介した姉妹都市交流事業
- アイスホッケー、野球などの少年団との交流事業
- 経済団体や青少年交流の相互訪問交流事業
- スウェーデンヒルズ、スウェーデン大通、北欧風建築物の郵便局や駅舎など、北欧の街並みを意識した美しいまちづくり
- スウェーデンパン窯建設から、パン焼きの技術伝承など食文化交流事業
当別町の概 | レクサンド市の概要 | |
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人口 | 19,103人 | 15,338人 |
面積 | 422.71km2 | 1,227.5km2 |
概況 | 札幌市に北隣、豊かな自然と田園風景を有しながら都市の快適性を享受できる環境にあり、主たる産業を農業とする人口2万人弱の町。 2007年に景観行政団体の仲間入りをするなど、北欧を手本とする美しい農村景観、美しいまちづくりを目指す。 スウェーデンヒルズ、スウェーデン交流センターに代表される北欧風のまちづくり、美しい北欧の景観を意識したまちづくりも特徴の一つ。 | 伝統を大切にするスウェーデン人にとって、かけがえのない心のふるさと「ダーラナ地方」。その中でも森とシリアン湖に囲まれ風光明媚なことで知られているレクサンド市は、観光と林業、及びヨブスと呼ばれる手染めが有名。 また、スウェーデン国内最大級の夏至祭が開催されることでも有名。 |
姉妹都市交流に係る周辺情報
提携年月日 | 1987年10月5日 |
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姉妹都市提携の経緯 | 1978年、都倉栄二氏(元スウェーデン大使)が帰国の折、スウェーデン国王から日本との交流の足がかりがほしいと依頼を受け、気候風土のよく似た当別町に拠点を建設してはどうかと提案される。その後、1984年に北方風建築の立ち並ぶ住宅地、スウェーデンヒルズを着工。当別町長・議会議長がスウェーデンを訪問し姉妹都市提携について依頼。森と湖に囲まれ、スウェーデン国内最大級の夏至祭が開催されるレクサンド市を紹介される。1986年、日本とスウェーデンとの経済的・文化的交流拠点としてスウェーデン交流センターが落成し、その翌年、レクサンド市との姉妹都市提携に調印。 |
今後の展望、課題等 |
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コンコード町・七飯町姉妹都市提携10周年
地球温暖化防止「みなみ北海道青少年環境国際会議」
- 北海道 七飯町
七飯町 - アメリカ合衆国 マサチューセッツ州
コンコード町
交流事業の特色
- 七飯町とコンコード町の姉妹都市提携10周年を記念した記念調印書調印式
- コンコード・カーライル高校と七飯中学校、七飯高校の生徒による吹奏楽のジョイントコンサート
- 地球温暖化防止対策の取り組みとしての「みなみ北海道青少年環境国際会議」の開催
- 環境保全活動のシンボルとして、役場庁舎屋上に小型風力発電機と太陽光ハイブリット発電装置の設置
- 北海道の木でもあるアカエゾマツを利用したクリスマスツリーの記念植樹、自然エネルギーを利用したクリスマスツリーの電飾、役場庁舎掲示板のライトアップ
七飯中学校、七飯高校、カーライル高校の3校によるコンサート
みなみ北海道青少年環境国際会議
交流事業の内容
七飯町は日本の近代農業発祥の地であるが、その指導者である札幌農学校のクラーク博士やホイラー博士は共にマサチューセッツ州出身である。また、コンコード町は米国独立戦争勃発の町であり、米国発祥の地でもある。共に雄大な自然景勝地を有した中で日々の生活を営んでおり、住民の環境に関する意識は年々高まっている。
今、地球は世界規模で排出ガスなどを原因とする温暖化が進んでおり、身近な自然環境に触れながら次代を担う青少年が国際的視野で意見を交わし、社会貢献と国際協力の必要性を認識し、地域から世界に発信することが重要であると考え、姉妹提携10周年を機に、米国と日本の青少年が互いに身近なところから環境に対する意識を持ち、意見を交わし、討論を通じて実践し、国際協力・連携・貢献の方法や国際理解を深める中から、地域・学校・社会におけるリーダーの育成を図るため、「みなみ北海道青少年環境国際会議」を企画した。
4月14日から19日までの6日間、コンコード・カーライル高校の生徒約100名が来町し、七飯町とコンコード町の姉妹都市提携10周年の記念調印、七飯高校の生徒と地球規模の環境問題をテーマに、「みなみ北海道青少年環境国際会議」として、地球温暖化対策について、ドキュメント映画「不都合な真実」の鑑賞、北海道地球温暖化防止活動推進員による講演と風力発電の取り組み報告、そして、意見交換、具体の行動では、環境保全活動のシンボルとなるクリスマスツリー(北海道の木・アカエゾマツ)の記念植樹、小型風力発電機と太陽光ハイブリット発電装置の役場庁舎屋上設置による自然エネルギーを利用したクリスマスツリーへの電飾と役場庁舎掲示板のライトアップにより、環境保全に対する町の取り組みを広く住民に周知した。
七飯町の概要 | コンコード町の概要 | |
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人口 | 28,969人 | 15,836人 |
面積 | 216.61km2 | 67.3km2 |
概況 | 北海道の南部に位置し、温暖な気候と肥沃な土壌に恵まれ、明治時代には西洋農業の試験場なども建設され北海道開拓の基礎となる西洋農業発祥の地と言われている。また、新日本三景「大沼国定公園」を擁し、大沼湖・小沼湖、秀峰駒ヶ岳等の大自然は、ヨーロッパ型リゾート地としてその名を馳せている。 | コンコード川が流れ緑豊かな典型的な大都市郊外の町。南部にはヘンリー・ソローが住んでいたウォールデン湖があり、世界中から観光客が訪れる。9月下旬から10月中旬は「インディアンサマー」と呼ばれる暖かい晴天の日が続き、紅葉の美しい最高の季節を迎える。 19世紀中頃より鉄道が敷かれ商業都市となり、また酪農や果物の産地としても発展し、コンコードぶどうは特に有名、現在は、電気試験部品、家具、精密機械等の製造が行われている。 |
姉妹都市交流に係る周辺情報
提携年月日 | 1997年11月15日 |
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姉妹都市提携の経緯 | 1992年北海道とマサチューセッツ州の知事同士で地域内市町村の交流拡大に合意し、道庁より七飯町が紹介を受けました。93年には、町長を団長に12名の訪問団がコンコード町を訪問しました。その後、小学校同士の児童作品の交換や中高校生の交流派遣事業がスタートし、ホームステイによる互いの町の交流事業が始まりました。97年には、正式な調印式を行い、姉妹都市提携を結びました。その後も中高校生の派遣事業を継続し、今日までに3回、100名規模のコンサートバンドの高校生が来町し、当町の中高校生とジョイントコンサート等で交流を図ってきました。積極的に発言するアメリカの高校生と日本の高校生が国際会議などで共にディスカッションすることは、とても有意義で姉妹都市提携10周年という月日はかけがえの無いものです。 |
今後の展望、課題等 | 姉妹都市提携から10年が経過し、この間、中高校生を毎年継続してコンコード町に派遣し、互いにホームステイによる交流を深めてきた。この10周年を節目に、経済交流や環境政策等、交流の目的、テーマなど、共通の課題に向かって一層強い絆で社会貢献となる活動の取り組みを進めている。 この度の「みなみ北海道青少年環境国際会議」は、単に国際会議の開催に留まらず、このことをきっかけに、将来にわたってこの取り組みが地域全体、北海道や日本、そして世界に広がるよう町の中心部にある役場庁舎屋上に環境保全の取り組み、町の姿勢のシンボルとして小型風力発電機の設置と役場庁舎正面玄関の脇に子どもたちの関心を呼ぶようクリスマスツリー(北海道の木でもあるアカエゾマツ)の植樹と、それを飾る電飾と住民啓発用の看板の電源に小型風力発電を利用することで、住民がより身近に感じることができ、環境に対する意識が高まるものと考えている。 |