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■(公財)滋賀県国際協会(2)
  • オリジナル教材の開発「『言葉がわからない』体験ゲーム 何が起こった?(震災編)」
  • 研修会-災害時の外国人への対応について学ぶ


 <団体概要>
  公益財団法人 滋賀県国際協会 
   設 立:1979年7月19日 
     所在地:〒520-0801 大津市におの浜一丁目1-20 ピアザ淡海2階(本部) 
   T E L:077-526-0931  F A X:077-510-0601 
   U R L:http://www.s-i-a.or.jp/

 

 

この事業の実施に至った背景を教えてください

 これまで当協会では、県防災担当課と連携し、災害への備えについて多言語リーフレットの作成およびホームページでの情報提供や、県国際担当課と共催で災害時外国人サポーター養成講座を開催するなどの取り組みを進めてきました。しかしながら、県内の外国人住民に対して防災訓練への参加を呼びかける例も少なく、また外国人が災害弱者として位置づけされているにもかかわらず、行政や地域の災害時対応の担当者には、外国人への対応について十分検討されていない状況も否めません。
 そこで、災害時要援護者と位置付けられている外国人住民の状況を正しく理解する地域住民を増やすとともに、各機関などの災害時対応マニュアルに外国人への対応が盛り込まれるよう促すことや、有事の際に日本人と外国人とが助け合いができる関係づくりを日頃から取り組んでいく必要があるということを啓発することを目的に、災害時に外国人住民が置かれる状況について、受け入れ側の地域住民に理解を促すための教材を開発し、それを活用した研修会を開催することにしました。

 

具体的に、どのように実施したのかを教えてください

1)オリジナル教材「言葉がわからない」体験ゲーム 何が起こった?(震災編)」の開発 

 すべての人にとって暮らしやすい多文化共生の学校やまちづくりにむけたオリジナル新教材を、「国際教育研究会 Glocal net Shiga」と外国人住民との協働により完成させました。日本語があまり理解できない外国の方たちは、災害発生時には日本語の文字や音声による標示・案内からは避難情報等が入手できない状況に置かれるため、彼らが災害時にどれほど大きな不安を感じ、不利益を被る可能性があるのかを疑似体験する教材に仕上げました。
 この教材を通して、地域住民に外国の方たちが置かれる状況について理解と共感を促し、外国の方たちと共にすべての人たちにとって住みよい地域をつくるための日頃からの備えや配慮について検討するきっかけとなることをねらいとしています。教材開発の課程では、県内在住の外国人の協力のもと、災害に関するインタビューを行い、その内容を当事者の声として教材の補助資料として盛り込みました。また、県内外の学校や研修会等でデモンストレーションを実施し、その結果を反映しながら改良を重ね完成させました。

<教材づくり検討会の開催> *2010年度
①4月25日 ②5月30日  ③6月26日  ④7月17日  ⑤8月21日
⑥9月23日 ⑦10月17日  ⑧11月21日  ⑨12月18日  ⑩1月16日
(計10回、延べ91人参加)

2)研修会-災害時の外国人への対応について学ぶ 
仰木中学校での研修会
 県の防災担当部署および関係機関と連携し、広く県内から自主防災活動を推進する役割を担う自主防災組織リーダーを対象とした研修会で、1)で開発した教材を用いたワークショップを実践しました。外国人が災害弱者にならないためには日頃からどのような取り組みが必要か、多言語情報の提供の意義や防災活動を通じたまちづくりのあり方などを考える機会を提供するとともに、各機関などの災害時対応マニュアル・支援プランや地域防災計画に、外国人への対応が盛り込まれるよう啓発活動を行いました。


滋賀県自主防災組織
リーダー研修会
<開催したデモンストレーション・研修会>
①2010年度滋賀県国際交流推進協議会セミナー(大津市)
 開催日 平成22年6月10日(木)  参加者  48人
 対 象 県内の市町国際交流協会職員、国際交流・国際協力・多文化共生関係
     団体の関係者

②2010年度国際教育ワークショップ終了後 デモンストレーション(大津市)
 開催日 平成22年7月17日(土)   参加者 12人
 対 象 国際教育に関心のある一般市民

③大津市立仰木中学校 総合的な学習の時間 人権教育(大津市)
 開催日 平成22年11月22日(月) 参加者 29人
 対 象 中学3年生

④平成22年度滋賀県自主防災組織リーダー研修会(東近江市)
 開催日 平成22年1月22日(土) 参加者 64人
 対 象 県内の自主防災組織や自治会のリーダー・役員、県・市町・消防の担当職員など

⑤2010年度開発教育連続セミナー 第3回特別編 開発教育教材体験フェスタ(大阪)
 開催日 平成223年1月23日(日) 参加者 21人
 対 象 学校教員はじめ国際教育に関心のある一般市民

 

実施してみていかがでしたか?

 今回開発した教材を使った授業・研修を開催してきたことで、改めて地域における外国人の存在を明確に印象づけ、また彼らが置かれている厳しい状況について正しく理解してもらえる機会となったことが研修参加者の感想からもはっきりとわかりました。特に、滋賀県主催の自主防災組織リーダー研修会では、地域の防災活動を担うリーダーを対象に防災という視点から外国人と共に暮らすまちづくりに向けた啓発が行えたことは大きな成果でした。
 将来的には、各地域で行われている防災訓練などに、外国の方たちも一住民として積極的に参加し、万一、災害が起こった際には、日本人と外国人とが助け合える関係が定着していくよう支援していきたいと思います。
<事業の成果物>
「『言葉がわからない』体験ゲーム 何が起こった?(震災編)」
 http://www.s-i-a.or.jp/kokusai/nanigaokotta/index.htm
「『言葉がわからない』体験ゲーム 何が起こった?(震災編)」チラシ 震災編
 
 ※本事業は、(財)自治体国際化協会の助成を得て実施しました。


 

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このページに関するお問い合せ先
多文化共生部多文化共生課
Tel :  03-5213-1725
Fax :  03-5213-1742
Email : tabunka@clair.or.jp
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